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姿三四郎

どうぞ!...どうぞ!...どうぞ!ご存じ、黒澤明監督のデビュー作、「姿三四郎」(1943)。単刀直入なオープニング。流れるようなドラマ展開。スケールの大きなオープンセットに、こだわりのロケ撮影。六十余年も昔に撮られたとは思えない、斬新な構図やアクションの工夫。ここぞという場面で時間を自在に伸縮させるスローモーションや、息が詰まるほどの間、あるいは鮮やかな場面転換の呼吸。時代風俗の勘所を押さえたリアリ...

「ゼロの焦点」を訪ねて

テレビ東京の人気旅番組、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が、お正月に放送された第25弾をもって、とうとう終了してしまいました。いや正確には、これまで第1弾からコンビを組んで毎回異なるゲストの女性(マドンナ)とともにバス旅を繰り広げてきた太川陽介と蛭子能収の二人が番組を卒業し、次回から、新たなコンビにとって代わることになりました。私がこの番組を知ったのは、3年前のお正月。つまりにわかファンなのですが、た...

「岳 -ガク-」を訪ねて

今さらではありますが、昨夏、2年ぶりに北アルプスへ行ってきましたので、そのときのことを書こうと思います。ルートは上高地から涸沢を経て、北穂高岳から奥穂高岳、前穂高岳へと辿る、標高3,000mの尾根歩き。数年前に槍ヶ岳~北穂高岳を縦走したとき、北穂の頂から蒼天に暮れなずむ奥穂のシルエットを眺め、次はここからあそこ、と心に誓ったコースです。というわけで今回のイラストは、あちこちの山小屋でよく見かける山岳マン...

「武蔵野夫人」を訪ねて

以前、「武蔵野夫人」(1951)の記事の終わりに、いずれ近いうちにロケ地と原作の舞台紹介を、なんてことを書いたのですが、なかなかその気になれず、あっという間に4年の月日が流れてしまいました。その間、新たにゆかりの地を訪ねたり、またそれまで不明だったロケ地が判明したりもして、そんなわけで足掛け5年、訪れた年も季節もてんでばらばらではありますが、かなりコンプリートになったのではないかと思う(とはいえそのニー...

「悪魔の手毬唄」を訪ねて

市川崑監督が手掛けた金田一シリーズの大きな魅力は、戦後の時代風俗やおどろおどろしい作品世界の空気が滲む、1970年代の後半によくこんな場所を見つけたものだと思う、その雰囲気ありすぎのロケーションにあります。たとえば「犬神家の一族」(1976)の舞台となった、信州の地方都市のローカルな風情や、緑を映す湖面がまばゆい山上湖、そしていかにも停車場と呼ぶのが似つかわしい「那須駅」の佇まい。あるいは逆光の海に浮かぶ...

悪魔の手毬唄

よーし、わかった。犯人は放庵だ!横溝正史が生んだ、日本探偵小説史上屈指の名探偵、金田一耕助シリーズの映画化作品、といってまず思い浮かぶのは、やはりなんといっても、1970年代後半に立て続けに封切られた、市川崑監督、石坂浩二主演による、五本の東宝映画でしょう。わけても角川書店が製作を手掛けた記念すべき第一作、「犬神家の一族」(1976)の商業的大成功を受けて製作された「悪魔の手毬唄」(1977)の完成度は、惚れ...

「砂の女」を訪ねて

昨年末、実に19年ぶりにクルマを買い換えました。となればなにはともあれドライブせねばなるまい、というわけで年末年始を待ちきれず、仕事納めの最終週に休暇を取って、一泊二日のドライブ旅行に出かけてきました。行き先は、かねて訪れたいと思っていた、静岡県の浜岡砂丘。そう、安倍公房原作、勅使河原宏監督の「砂の女」(1964)のロケ地であります。...

ブラック・レイン

Watch your tail, cowboy.高倉健さんが、亡くなった。人に対して、仕事に対して、そして自分自身に対して誠意を尽くして生きることの尊さと美しさ、そしてそのためにストイックであることのカッコよさを教えてくれた、この人のように生きたいと思わせてくれる人が、この世からいなくなってしまいました。健さんみたいな人がいるからここはオレも耐える――人生のさまざまな局面で、そんなふうにして心の支えとなってくれた健さんが、...

幸福の黄色いハンカチ

お前たち、待っててくれたンか。果たしてこれまで何度観たかわからない、北海道を舞台にした山田洋次監督のロードムービー、「幸福の黄色いハンカチ」(1977)。いや~、面白い映画は何度観ても、面白い(というより年を経るごとに、ますます好きな映画ばかりを繰り返し観るようになってきた、今日この頃ではあります)。中学生の頃に初めて観て以来30余年、この映画のいったいどこにそんなに惹かれてやまないのかといえば、それは...

麻雀放浪記

ふ~ん。おめえも案外、ろくでなしだな。かつてキネマ旬報に連載されていた、映画のセリフをめぐるイラスト付きの名コラム、「お楽しみはこれからだ」をはじめ、映画にまつわる数々のエッセイや対談を通じ、その映画愛溢れるシネマディクトぶりを披露していたイラストレーター、和田誠がメガホンをとった1984年公開の映画、「麻雀放浪記」。クリエーターとしての才能、そして映画見巧者としてのセンスを如何なく発揮し、当代最高の...

番外編: 2014年イラスト・カレンダー

年が明けて早2か月、今さら何よ?でありますが、3年ぶりにカレンダーを作ってみました。今回のテーマは、「横顔」。今を去ること1ヶ月前、地下鉄構内の壁に貼られた、4月にBunkamuraで開催予定の「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」展のポスターに大書された、"横顔美人"というキャッチコピーを通勤途中に見て、突然、ぴぴっときました。よし、今さらだけど、オレはこれから、女優の横顔をずらっと...

ロケ地めぐりの旅(下)「ツィゴイネルワイゼン」を訪ねて

数年前、「ツィゴイネルワイゼン」(1980)のロケ地を訪ねて一日、鎌倉(と大磯)をほっつき歩いたことがあります(こちらの記事参照)。さすがは古都鎌倉、そのロケ地のほとんどが、映画当時の面影そのままに残されていたことに、いたく感激したものですが、「ツィゴイネルワイゼン」には、彼の地以外にも、いまだ当時の景観が保たれているであろうロケ先が、いくつかあります。「夜叉」(1980)のロケ地を訪ねた帰り道、北陸から...

ロケ地めぐりの旅(上)「夜叉」を訪ねて

新年早々、蔵出しネタであります。昨年の正月休み、二泊三日の小旅行に出かけてまいりました。目的地は、福井県美浜市の若狭湾に面した漁村、日向(ひるが)。そう、高倉健主演の「夜叉」(1985)のロケ地であります。...

その後のシネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA

以前、「シネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA」と題する記事でご紹介させていただいた、「代官山T-SITE」のイラストPOPが、このたび12月20日にオープンした国内第3位の巨大ショッピングセンター、イオンモール幕張新都心の「蔦屋書店 イオンモール幕張新都心」にもお目見えしましたので、お知らせいたします(プレスリリース調)。...

仁義なき戦い

おどりゃあタコのクソ、アタマんのぼりゃがって!!本邦屈指の群像劇といえばこれ、深作欣二監督の「仁義なき戦い」(1973)。そして「仁義なき戦い 広島死闘篇」(1973)、「仁義なき戦い 代理戦争」(1973)、「仁義なき戦い 頂上作戦」(1974)――とまあ、続編のひとつひとつがこれまた甲乙付けがたく、素晴らしい。広島ヤクザの抗争劇の裏側に、戦後日本の復興年史が透けて見える一連の作品群は、ほんの足掛け2年足らずの制作期...

夜叉

はじいたろか...こんかい?高倉健が元ヤクザのカタギを演じる、初めに高倉健ありきの映画、「夜叉」(1985)。60年代から70年代前半にかけ、仁侠映画の看板スターとして一時代を築いたのち、「君よ、憤怒の河を渡れ」(1975)や「新幹線大爆破」(1975)を経て、やがて「八甲田山」(1977)や「幸福の黄色いハンカチ」(1977)をはじめとする、斬ったはったと無縁の世界に確かな居場所を見つけた、健さんこと高倉健。「夜叉」は...

2012夏 剱岳~「剱岳 点の記」を訪ねて

昨年8月、北アルプスの剱岳に登ってまいりました。入山ルートは長野・大町経由。扇沢の市営駐車場に車を停め、トロリーバスで関電トンネルを抜け、黒四ダムのダムサイトを歩き、ケーブルカーとロープウェイ、そして再びトロリーバスを乗り継いで、一気に標高2450mの立山・室堂へ。富山方面へ少し下った天狗平の立山高原ホテルに宿泊し、室堂周辺で2日ほどのんびり過ごしたあと、ザックを背負い、ヘルメットを被って、剱岳へと向か...

劔岳 点の記

誰も行かんかったら、道はできんちゃ。私が「劔岳 点の記」(2009)という映画の存在を知ったのは、2008年の夏、北アルプスの立山を訪れたときのことです。天狗平にある立山高原ホテルから、立山登山の玄関口、室堂平に向かうバスに乗ろうとチケット販売所の天狗平山荘に足を踏み入れたところ、壁一面に所狭しと貼られていたのが、立山・劔岳を舞台につい先ごろまで撮影が行われていたという、「劔岳 点の記」のロケ風景を収めたス...

裏切りのサーカス

男なら、パーティの引き際くらい心得ておくべきだクランクアップの便りを耳にしてから早一年、トーマス・アルフレッドソン監督の「裏切りのサーカス」が、本邦でもめでたく公開の運びとなりましたので、ゴールデンウィークの最中、映画館に足を運んでまいりました。思えば映画を観に行くのも、正月休みの「ミッション・インポッシブル ゴーストプロトコル」(2011)以来。とはいえ先日、長年の念願叶ってテオ・アンゲロプロスの「...

シネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA

昨年12月に代官山にオープンした蔦屋書店、"代官山T-SITE"をご存知でしょうか?お馴染みの書店やDVD/CDレンタルコーナーとともに、ハイセンスな文具店やシックにもほどがあるラウンジを併設した、従来のTSUTAYAとはそのコンセプトも雰囲気も一線を画す、"オトナの"というか、"セレブの"というか、活字と映画を愛する都会人を虜にせずにはおかない、それはそれは素敵で罪作りな空間です。でもってそんな代官山T-SITEにおける目玉エ...

管理人: mardigras
「氷壁」(1958)を観ました。穂高のロケ撮影が素晴らしい!

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Index

邦画の紹介
椿三十郎
七人の侍
用心棒
ツィゴイネルワイゼン
遙かなる山の呼び声
復讐するは我にあり
砂の女
男はつらいよ 寅次郎恋歌
男はつらいよ 寅次郎忘れな草
男はつらいよ 寅次郎相合い傘
男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
武蔵野夫人
仁義なき戦い
麻雀放浪記
幸福の黄色いハンカチ
悪魔の手毬唄
丹下左膳餘話 百萬兩の壺
夜叉
姿三四郎
劔岳 点の記
洋画の紹介
第三の男
ブレードランナー
ゴッドファーザーPARTII
羊たちの沈黙
ミッドナイト・ラン
スカーフェイス
ビッグ・ウェンズデー
ゴッドファーザー
駅馬車
荒野の決闘
ダンス・ウィズ・ウルブズ
燃えよドラゴン
スパルタンX
ターミネーター2
パルプ・フィクション
アパートの鍵貸します
引き裂かれたカーテン
めまい
夜の大捜査線
地獄の黙示録 特別完全版
サンセット大通り
モーターサイクル・ダイアリーズ
8 1/2
真夜中のカーボーイ
スティング
プラトーン
ダイ・ハード
赤ちゃんに乾杯!
太陽がいっぱい
マルホランド・ドライブ
薔薇の名前
リバー・ランズ・スルー・イット
ルートヴィヒ
M★A★S★H マッシュ
バック・トゥ・ザ・フューチャー
タクシードライバー
エンゼル・ハート
バグダッド・カフェ 完全版
未来世紀ブラジル
明日に向って撃て!
恐怖の報酬
レスラー

キル・ビルVol.2
2001年宇宙の旅
ブリキの太鼓
ジュラシック・パーク
十二人の怒れる男
ゲッタウェイ
ミシシッピー・バーニング
ベルリン・天使の詩
裏切りのサーカス
ブラック・レイン
アマデウス
遠い空の向こうに
カプリコン・1
その他映画関連
いとしの映画音楽
この邦題がすごい!
この映画の原作がすごい!(海外編)
この映画の原作がすごい!(国内編)
あの映画のコレが食べたい!
2010年イラスト・カレンダー
「ツィゴイネルワイゼン」を訪ねて
2011年イラスト・カレンダー
続・この映画の原作がすごい!(上)
続・この映画の原作がすごい!(下)
シネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA
「劔岳 点の記」を訪ねて
その後のシネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA
「夜叉」を訪ねて
「ツィゴイネルワイゼン」を訪ねて(その2)
2014年イラスト・カレンダー
「砂の女」を訪ねて
「悪魔の手毬唄」を訪ねて
「武蔵野夫人」を訪ねて
「岳 -ガク-」を訪ねて
「ゼロの焦点」を訪ねて

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