「ゼロの焦点」を訪ねて

「ゼロの焦点」のイラスト(久我美子)

レビ東京の人気旅番組、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が、お正月に放送された第25弾をもって、とうとう終了してしまいました。いや正確には、これまで第1弾からコンビを組んで毎回異なるゲストの女性(マドンナ)とともにバス旅を繰り広げてきた太川陽介と蛭子能収の二人が番組を卒業し、次回から、新たなコンビにとって代わることになりました。

私がこの番組を知ったのは、3年前のお正月。つまりにわかファンなのですが、たまたま第18弾を観て以来、年3回の新作を観るのはむろんのこと、BSジャパンで過去回の再放送を総ざらいするほど、すっかりはまってしまいました。この番組のどこにそんなに惹かれたのかといえば、いろいろありすぎて書ききれませんが、大きな理由の一つは、旅人が、太川&蛭子コンビであったこと。だから二人が辞めた今、たとえ番組自体が続いたとしても、おそらくもう、観ることはないような気がします。

そんなわけでお正月以来、バス旅ロスとでもいうべき喪失感にさいなまれ、これまで録り溜めた番組を第1弾から観返したり、さらにはDVDを買ってオーディオコメンタリー(太川&蛭子&マドンナが旅を振り返る)を聴いたり、さらには録画していない回をネットで探して観たり、とまあ「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」に未練たらたらな日々を1カ月近くも過ごしていたのですが――そうしてローカルな旅景色のシャワーを浴び続けているうち、やむにやまれぬ漂泊の思いがむくむく頭をもたげてきて、2月の上旬、旅に出てまいりました。行先は、厳寒の能登半島。旅のテーマは、かねてより心に思い描いていた、松本清張原作、野村芳太郎監督の推理サスペンス、「ゼロの焦点」(1961)のロケ地めぐり。


「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を訪ねて

ゼロの焦点」は、数ある松本清張作品の中でも指折りと言っていい、緊張感に満ちた、社会派ミステリーの傑作です。一方、主人公のモノローグを多用した映画はといえば、ドラマ展開が平板というか、登場人物たちの情念が伝わってこないというか、サスペンスとしての切れ味がいまひとつなのですが――同じ野村芳太郎監督の「砂の器」(1974)と同様、当時の日本の素朴な風景と風俗を捉えた旅愁溢れる映像が見どころとなって、私にとっては忘れがたい作品です。

4年前の正月休み、「夜叉」(1985)のロケ地を訪ねて福井に旅した折、ついでに能登へ足を伸ばそうとして、時間の都合がつかずにあきらめたことがあります。当時は電車で北陸に行くとなれば1日がかり、という感覚でしたが、北陸新幹線が開通して、東京から金沢まで、日帰りできるほどに距離が縮まりました。

* * *

急に思い立った旅行なので、新幹線の中であわてて宿探し。山代温泉というところによさそうな旅館を見つけ、そうして金沢駅から北陸本線に乗り換えて、最寄り駅の加賀温泉駅へ。ここまで家からほんの4時間。まったくウソみたい。ビバ、北陸新幹線!

加賀温泉駅の空には鉛色の雲が立ち込め、みぞれ交じりの冷たい雨がぱらついていました。加賀温泉駅といえば、それを狙って訪れたわけではありませんが、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第19弾で、大阪城から金沢兼六園を目指す太川さん、蛭子さん、マルシアが、旅の最終日に徒歩でへとへとになって辿り着き、小松空港へと向かうコミュニティバスへと乗り継いだ駅。彼らの乗ったコミュニティバス、「CAN BUS」のバス停を見つけ、ちょっと嬉しい。

このあと、旅は奇しくも、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ロケ地めぐりの様相を呈してくるのですが、それはあくまでも偶然。それだけ「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」のルートが、日本全国津々浦々を網羅していた、ということだと思います。

山代温泉は、1300年に開湯したとされる由緒ある温泉です――というのはあとから知ったことですが、さて旅館に電話し、駅までの送迎をお願いしようとしたところで、予約した宿泊プランが、実は夕食の付いていない、素泊まりだったことに気がつきました。それなりにいい値段だったので、当然食事付きとばかり思い込んでいましたが、どうやら部屋自体のグレードがいい、ということらしい。今から食事の用意はできないと言われ、仕方がないので駅前のスーパーで押し寿司を買ったものの、いざ旅館に着いてみれば、近くに食事のできる店が、しかもおいしそうな店が、いろいろあることを知りました。きちんと計画しない、行き当たりばったりの旅行は、こんなところがちぐはぐです。


バスがない!

館で通されたのは、果たして専用の露天風呂がある、それは素敵な部屋でした。無駄に贅沢をしてしまったと思いつつ、ほどよい湯加減の温泉に浸かって旅の疲れを癒し、生ビールを注文して、少しわびしく押し寿司をつまみながら、翌日のロケ地めぐりの検討。目指すは金沢市内のロケ地と、能登半島の中ほどにある、日本海の荒波に浸食された断崖が約30kmにわたって続く、能登金剛と呼ばれる景勝地。中でもクライマックスの舞台となった、ヤセの断崖と呼ばれる地を、ぜひ訪れたいと思っていました。

映画で、久我美子演じるヒロインは、金沢駅から国鉄七尾線で羽咋(はくい)駅に向かい、北陸鉄道能登線に乗り継ぎ、三明(さんみょう)という終着駅に降り立つと、バスに乗り換えて、能登金剛を訪れます。結婚一週間で蒸発してしまった夫(南原宏治)の身を案じ、遙々金沢まで探しにやってきたヒロインは、やがて、夫がこの地で名を偽って二重生活を送っていたこと、そして能登金剛の断崖から海に堕ち、既に死んでいたこと知ります。映画では、三明駅の鄙びた佇まいが印象深いのですが、残念ながら北陸鉄道能登線は、とっくの昔に廃線。今現在、公共交通機関で能登金剛を訪れようと思えば、羽咋の先にある、富来(とぎ)という集落からバスに乗らなくてはなりません。

ところがいざ細かく調べてみると、ヤセの断崖に最も近いと思われるバス停、関野を通る富来発門前行のバス便は、1日たったの2本。富来の出発時間は7時と17時20分で、山代温泉からでは朝の便に間に合わず、また夕方の便で訪れたとしても、おそらく現地はもう真っ暗でしょう。

これはやってしまったかと焦り、さらに調べてみると、朝の10時に、金沢駅から羽咋、富来を経由して、門前に向かう急行バスが出ているのを見つけました。ところがこのバスは、ヤセの断崖に面した海沿いの道を通らず、ヤセの断崖に行こうと思えば、かなり先にあるバス停で降り、歩いて戻ってこないといけないことがわかりました。その距離、ざっと4kmほど。

こうして、とにかく日のあるうちにヤセの断崖まで辿り着けることがわかりましたが――現地は一体どんなところなのか。ちゃんと歩道がある道なのか。雪は大丈夫なのか。またヤセの断崖まで行ったとして、そのあとどうするか。次のバスまで寒さをしのぎ、時間が潰せるようなところはあるのか。そのあたりのところがさっぱりわからず、さてどうしたものか、思考停止状態。

とにかく朝早い電車で金沢に向かい、市内を見て回り、それから金沢発10時の急行バスに乗ってヤセの断崖を訪れ、あとは18時頃に通るであろう門前行のバスが来るまであたりをぶらぶらするか、それともいっそ歩いて先へ進むか、あるいはタクシーを呼ぶか、いやこの際、今回はヤセの断崖はすっぱりあきらめて、しっかり旅程を組んだ上で、また改めて出直すことにするか、などと布団に寝っ転がりああでもないこうでもないと悩みながら、バスの時間をメモったり、タクシー会社の電話番号を調べたりしているうち、いつの間にか、電気もつけっぱなしで寝てしまいました。


兼六園を訪ねて

朝。窓から差し込む光に目が覚め飛び起きてみれば、なんと8時過ぎ。急げばなんとか急行バスに間に合いそうですが、金沢市内に立ち寄る時間はまったくありません。昨晩立てた一応の計画は、こうして、いきなり御破算になりました。こうなれば、焦っても仕方がない。とりあえず朝風呂にゆっくり浸かり、よし、とにかく金沢市内を見て回ろうと決め、朝食を済ませ、旅館の送迎バスで加賀温泉駅へと向かいました。この日、空はからりと晴れあがり、どうやら4年前の「夜叉」のロケ地めぐりのときと同じく、灰色の空の下で荒れ狂う日本海という、本当に見たかった景色は、見られそうもない気配。

金沢駅に向かう電車の中で、スマホをチェックしながら旅程の再検討。かなり遅い時間ではありますが、14時30分に金沢を出発する門前行の急行バスがあることがわかりました。現地到着は、おそらく17時ころ。ほとんど日没間際ですが、折角ここまで来たんだもの、とにかくヤセの断崖へ向かうことに決めました。ついでに急いで宿探し。「ゼロの焦点」のもう一つのロケ地、和倉温泉に旅館を見つけて予約し、金沢駅には、10時15分過ぎに到着。昨夜の時点で乗るはずだった門前行の急行バスの第1便は、既に出てしまったあとでした。

駅のコインロッカーに荷物を預け、身軽になって町へ。これまで金沢駅を通り過ぎたことは何度もありました。またその昔、貧乏旅行の途中で金沢駅の構内の床に新聞紙を敷いて野宿したこともありました。しかし市内に足を伸ばすのは、これが初めてです。

兼六園を通る路線バスを見つけて乗り込むと、バスはビジネス街を進み、途中、香林坊という、味のある地名の繁華街を通過。そういえば、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第19弾で、ゴールの兼六園に向け、太川さんと蛭子さんたちが最後にバスに乗り換えたのがここ、香林坊でした。となれば、今乗っているバスは彼らが乗った路線かも、なんてことを考えているうち、兼六園下のバス停に到着。家に帰ってから番組を観返したところ、最後に三人が降り立ったのは、まさしくこのバス停でした。

さて、「ゼロの焦点」で、夫の取引先の会社社長を訪ねようとするヒロインを乗せた路面電車が、あたり一面、雪に埋もれた街路をゆく、印象的な映像があります。この場面のロケ地が、兼六園と金沢城址公園を結ぶアーチ橋の下を通る、かつては百間堀と呼ばれるお堀だった道。残念ながら路面電車はとうの昔になくなって、期待していた雪もまた、ご覧の通り見る影もなし。それでも半世紀以上も昔に撮られた映画の面影が確かに残る風景に、遙々やってきた甲斐があったというものです。

百間堀01
「翌朝、本田さんと同行。十間町の丸越工業株式会社に向かう」(「ゼロの焦点」より)

門前行のバスの発車時刻まで、まだ時間はたっぷりあったので、兼六園に立ち寄ることにしました。これまで何度耳にしたかわからない、名にし負う北陸の名所、兼六園。なるほどこんな場所だったのか、と思いつつ、広々とした園内をしばし逍遥。高台にある兼六園からは、眼下に金沢の町を見渡すことができました。澄み渡った青空の下、遠くの山々の冠雪が清々しく、有名な冬の風物詩、雪吊りが珍しい(雪のないのが寂しいですが)。梅の木を渡る小鳥がいて、おっ、ウグイスかと思いきや、ジョウビタキでした。

兼六園01

兼六園02


ひがし茶屋街を訪ねて

六園から百間堀に架かる橋を渡り、金沢城址公園を通り抜け、それからしばらく町を行くと、浅野川という、幅50mほどの川にぶつかりました。「ゼロの焦点」で、ヒロインが夫の会社の同僚(穂積隆信)と、除雪された雪が人の肩まで積もった川べりの歩道を歩く場面がありますが、その川が、おそらくこの川。

浅野川01
「タクシーで荷物を運んだということは、移転先はやっぱり金沢市内なんでしょうか」(「ゼロの焦点」より)

浅野川を渡った先に、ひがし茶屋街と呼ばれる一角がありました。そんな地名、それまで聞いたことすらなかったのですが、金沢駅の観光案内所でもらったガイドにその名を見つけ、近江町市場とどちらに行くか迷った挙句、こちらを訪れることにしたのでした。

信号待ちをしていると、カメラをぶら下げたおじさんが話しかけてきて、これから近くの神社で、茶屋街の芸妓さんが節分の豆撒きをする、と教えてくれました。よい時に居合わせたものですが、まずは、腹ごしらえ。路地の入口にあった洋食屋が目に留まり、ここでカレーランチ。建物の中は吹き抜けのあるレトロチックな造りで、お店の人と他のお客さんの会話を聞きかじったところ、もとは、大正時代に立てられた銀行だったそう。

腹がくちくなったところで、狭い路地をぶらぶらと歩きながら、神社があると思しき奥の方へと向かいました。ひがし茶屋街は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、江戸時代を舞台にした映画でしかお目にかかったことがない、出格子のある茶屋建築が軒を連ねる場所でした。昔ながらのお茶屋さんもあるようですが、建物の外観はそのままに、土産物屋やカフェを営んでいる店が多くありました。観光客に混じって、白粉で首筋を白く塗った芸妓さんが歩いているのが物珍しく、茶屋の立ち並ぶ街路からは、ちまちまとした小路が迷路のように伸びていて、そんな裏通りのこじんまりとした佇まいもまた、風情がありました。

ひがし茶屋街01

神社に辿り着いてみると、狭い境内は、既に人でごった返していました。樽酒が振舞われていて、真っ赤な顔で何杯もおかわりしている人がちらほら。そのうち拝殿で、南京玉すだれの奉納が始まりました。威勢のよい掛け声が聞こえますが、人垣の外からでは姿が見えません。ようやく終わったと思うと、今度はマリンバの奉納演奏が始まり、どうやらお目当ての芸妓の豆撒きは、まだ先みたい。バスの時間があるのであきらめ、駅に戻ることにしました。


能登半島を訪ねて

沢から、ヤセの断崖に最も近い(急行が停まる)バス停の剱地(つるぎじ)までは、2時間20分の道のり。剱地の到着予定時刻は16時50分で、およそ4kmを30分で歩けば(なかば走れば)、なんとか日没までにヤセの断崖に辿り着けるかも、いや辿り着くのだ、というのが私のプランでした。ヤセの断崖から日本海に沈む夕日を眺め、その後、18時頃にこのあたりを通過するであろう、富来発門前行の路線バスに乗れれば、断崖絶壁で寒風に吹かれて過ごす時間も短く済んでちょうどいい(というか、このバスを逃したら交通手段がなくなって、進退窮まることになる)。

金沢を出てしばらくすると、バスは海沿いの道を走り始めました。日の光をキラキラ反射する穏やかな外浦の海を眺めながら、結局、今回もまた、明るい日本海にやって来てしまったのだ、と思いました。海の反対側に目をやると、能登の山々を遠景に、広々とした田園地帯の中に七尾線の線路が真っ直ぐ伸びているのが見え、それは、「ゼロの焦点」で観た記憶がある風景でした。大きなランドスケープは、何十年経っても変わりようがありません。

そのうち景色を眺めるのに飽きて、しばし読書。本は、せっかく北陸へ行くのだからと持ってきた、「映画の奈落: 北陸代理戦争事件」。つい先日亡くなった、松方弘樹主演のヤクザ映画、「北陸代理戦争」(1977)の製作にまつわる舞台裏と、映画が現実世界に及ぼした戦慄すべき影響を、関係者へのインタビューと綿密なシナリオ分析をもとに綴ったドキュメントです。つい半年前に読んだばかりであるにもかかわらず、あまりの面白さに夢中になっているうち、羽咋駅に到着。「ゼロの焦点」で、金沢から七尾線で羽咋駅までやってきたヒロインは、ここで北陸鉄道能登線に乗り換え、三明へと向かいます。映画では、このあたりから旅情が深まっていくのですが、廃線から45年、羽咋駅の駅舎と駅前のロータリーに、残念ながら映画の面影はありませんでした。

車窓から、次々と通過する(なにせ急行だから)バス停の名前を見るとはなしに眺めていると、ユニークな地名が多くて面白い(地名が面白いのは能登に限りませんが)。読み方がわからなかった、あるいは珍しい名前のバス停をざっと羅列してみると、羽咋(はくい)から始まって、猫の目(ねこのめ)、牛首(うしがくび)、米町(こんまち)、直海(のうみ)、豊後名(ぶんごめ)、三明(さんみょう)、谷神(やちかみ)、牛下(うしおろし)、生神(うるかみ)、七海(しつみ)、富来(とぎ)、栢木(かいのき)、剱地(つるぎじ)...とまあ、こんな感じ。新幹線でお手軽にやってきたせいか、ここまでなんとなく、旅気分に浸りきれずにいたのですが、鄙びはじめた景色の中で、こんな地名を次々と目にしているうち、ようやく遅ればせながら、旅情らしい旅情が湧いてきました。

ちなみに生神(うるかみ)は、「君よ憤怒の河を渉れ」(1976)で、強盗の罪を着せられ逃亡中の主人公(高倉健)が、自分を罠に陥れた犯人につながる手掛かりを求めて訪れる場所――だったことに、つい先日、映画を再見して気がつきました。映画で、バスから高倉健が降り立ったのは海沿いの漁村でしたが、実際の生神(うるかみ)のバス停は、内陸の街道沿いにありました。とはいえ、高倉健が乗っていたのは北鉄バスで、また集落の場面に映る電信柱には門前の地名が見え、映画がこの周辺でロケ撮影されたことは、間違いないようです。

三明の集落を通過したとき、かつての北陸鉄道能登線の木造の駅舎がどのあたりにあったのかときょろきょろしましたが、羽咋と同様、映画の面影を見つけることはできませんでした。そうして金沢を出てから1時間半、ようやくバスは、富来の町に到着しました。


ヤセの断崖を訪ねて

来の小さなバスターミナルで、羽咋の町から一緒だった数名の高校生たちはみな降りてしまい、乗客は私ともう一人だけになってしまいました。運転手さんは、ここで数分停車すると宣言して、平屋の営業所に入っていきました。長い距離を走るバスなので、休憩を入れることになっているのでしょう。

富来は、実は「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第14弾(名古屋~能登半島・禄剛崎)のロケ地です。旅の三日目に、氷見から高浜を経て、富来までやってきた太川さん、蛭子さんたちは、営業所に立ち寄り、この日はもうバスがないことを知って、ここからほど近い、海辺のホテルに宿泊しました。バス旅はこんなところまで来ていたんだなあ、と改めて思います。

バス停のそばで、タクシーが一台、客待ちをしていました。時刻は16時30分。日が傾き始めていて、ここでバスを降り、タクシーでヤセの断崖に向かうべきか、という思いがちらりとよぎりましたが、心を決めかねているうち、運転手さんが戻ってきてしまいました。

路線バスは、ここから海沿いの道を行きますが、急行バスは内陸の国道をショートカットして進み、ヤセの断崖の1.5kmほど先で、再び海沿いに出ます。ヤセの断崖に最も近い急行のバス停、剱地(つるぎじ)には、16時50分到着予定。一つ手前のバス停、大福寺で降りても距離はそれほど変わらなそうなので、どうしようかと思っていましたが、実際に通りかかってみれば寂しい山の中で、とても降りる気にはなれませんでした。

しばらく行くと道は下りにかかり、やがて海が見え始めたところで、断崖が深く切れ込んだ刺又のようなY字路に差し掛かりました。ヤセの断崖は、ここから左へ1.5kmほど行ったところにあるはずですが、急行バスは右に進路を取り、すぐ先にあった路線バスのバス停を無情にも通過して、まっすぐな坂を、ずっと先に見える海沿いの集落に向かって下って行きました。ここを歩いて登り返すのか、とうんざり。早くバス停があってくれ、という祈りもむなしく、バスが止まったのは、しっかり集落まで下りきった地点でした。バスは数分遅れており、時刻は16時55分になっていました。

いよいよローカル路線バスの旅みたいだと思いながら、早足で道を戻りはじめました。とにかく日が暮れる前に着かなければ、何のためにわざわざここまでやってきたのか、さっぱりわからない。いざ訪れるまで、冬の日本海に吹く風の寒さが不安でしたが、これだけ早足で歩くと体がぽっぽと火照り、汗だくになってしまいました。

車さえもほとんど通らない、荒涼とした海沿いの坂道を歩くこと30分。ようやく、バスで通過した二股の道を過ぎ、海が見える、見晴らしのよいところまでやってきました。日はもう、今にも水平線に沈まんとするところでした。ヤセの断崖までは、まだ1.2km。関野鼻と呼ばれる、断崖絶壁に突き出した岩の岬と弁慶の二太刀岩と名付けられた奇岩に、波濤が砕けているのが見えました。関野鼻という地名は、映画の中で、身元不明の自殺死体が上がった場所として、また夫が死んだ場所として、言及されています。また、「君よ憤怒の河を渉れ」には、この岬の映像が、ちらりと出てきます。

関野鼻01
「場所は、本県羽咋郡富来町関野鼻の断崖。推定年齢35歳くらいの男子。推定死後48時間。特徴やせ型。頭髪は七三のハイカラ。服装は茶の背広。遺書なし」(「ゼロの焦点」より)

関野鼻に、バス停がありました。17時56分に門前行のバスが来ることを確かめ、少しだけ寄り道していくことに。関野鼻は私有地のようで、ロープが張られており、立ち入りは自己責任で、という趣旨の立て看板がありました。かつては観光センターだったと思しき、立派なコンクリート造りの廃屋を過ぎると、まもなく岬と日本海の全景が眼下に広がりました。時刻は17時30分をまわり、日は既に没し、見渡す限り人影はどこにもなく、波の音が響くばかり。寂寞とした気配が辺りを支配していました。南の方角には、ヤセの断崖と思しき、断崖絶壁の黒々としたシルエットが見えました。

関野鼻02
「あそこにあるものはだね、ただ、薄暗い灰色の曇り空、一日中晴れ上がった日が、一年のうち何日あるか。その灰色の空から雨。陰鬱な冬になると雪。そして荒れた海」(「ゼロの焦点」より)

関野鼻からヤセの断崖までは、500m。疲れた身体にひと鞭入れ、ほとんど駆け足で、ヤセの断崖へと向かいました。そうして辿り着いたときは、既に17時45分過ぎで、外灯ひとつなく、辺りは暗くなり始めていました。

とにかく来たぞ、すぐに引き返さなくてはならないけど。松林に沿って設けられた遊歩道を100mほど進み、崖の先端へ。崖っぷちからかなり手前に手すりがぐるりと設けられており、そして足元は、味気ないコンクリートで固められていました。ヤセの断崖は、10年前の能登半島地震で先端部分の特徴的な断崖が崩落してしまい、見栄えのしない形状になってしまったそうです。過剰に人工的なのも、危険防止のためでしょう。自然そのままに見えた映画の映像とは異なる、その、よく整備された崖の姿にやや興ざめしましたが、映画のあの場所に立っているのだと思えば、ヒロインの感傷そのままに、やはり感慨深い。

海辺の断崖の上で探偵(役)が犯人と対峙し、推理を披露するという(そして最後に犯人が崖から身を投げるという)サスペンスドラマのクライマックスは、「ゼロの焦点」が嚆矢とされています。海に目をやれば、こればかりは半世紀前と変わらない、久我美子や有馬稲子も眺めたであろう外浦の昏い海が、残照の下に広がっていました。

ヤセの断崖i01
「北の国、能登の暗い荒れた海よ。それは私の女学校時代からの無邪気な憧れだった。私は今、その憧れの地に立っている。消えた夫を探し求める哀れな、哀れな人妻となって」(「ゼロの焦点」より)


和倉温泉を訪ねて

スが来てしまったらどうしようと何度も後ろを振り返りながら、息せききって関野のバス停に戻り着いたのは、17時55分。バス到着予定時刻の1分前でした。ヤセの断崖には、結局、2、3分しかいなかったことになります。なにせ、このバスを逃すと人里離れた真っ暗闇で立往生してしまうため、仕方がありません。このあたりのバスの時刻最優先、観光二の次の展開もまた、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」のよう。

門前行のバスは、結局、定刻よりも5分以上遅れてやってきました。暗闇の向こうにヘッドライトの明かりが見えたときは、さすがにほっとしました。乗客は一人もなく、バスは貸し切り状態。それにしても、こんなところでこんな時刻にバスを待っている人間がいるとは、運転手さんも思ってもみなかったことでしょう。

この、富来発門前行のローカルバスは、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第14弾で、四日目の朝いちばんに、太川さんと蛭子さんたちが乗ったバスです(残念ながら能登金剛のあたりはスルーされていて、映像がない)。門前に着くまでの道は真っ暗で、家に帰って第14弾を観返してはじめて、車窓の外がどんな景色だったのかを知りました。門前のバスターミナルで、太川さんと蛭子さんたちは行き先の選択を迫られ、結局輪島へと向かうバスに乗りましたが、私はここから能登半島のほぼ中心に位置する富山湾沿いの町、穴水へ。

門前01

バスに揺られること約30分、終点の穴水駅前に到着しました。穴水は、人口約8,500人の小さな町で、のと七尾線の穴水駅は、能登半島の最奥にある鉄道駅です。電車の発車時刻まで、まだ1時間あったので、近くのお寿司屋さんの暖簾をくぐりました。生ビールと、それから20種類以上の海の幸がてんこ盛りになった、「能登丼」を注文。こんなにゴージャスな海鮮丼は、生まれて初めてです。

穴水01

店内にいた客はみな、常連さんのようでした。つまみの皿をすすめられたのをきっかけに、隣に座っていた近所の一人暮らしらしいおばあさん、といったらおそらく本人は気を悪くするであろう、高齢のお姐さんとぽつぽつ口を聞きながら、聴くとはなしに聴こえてくる常連さんたちの内輪話に耳を傾けていると、旅先でしか味わえない、何かしみじみとした、孤独な気分が湧いてきました。こんなとき、旅っていいなと思います。

21時近く、人気のない穴水駅から人気のない一両編成の電車に乗って、約30分で人気のない和倉温泉駅に到着。本当は、「ゼロの焦点」で、加藤嘉と有馬稲子演じる社長夫妻が宿泊していた「加賀屋」に泊まりたかったのですが、残念ながらお一人様の宿泊は不可。予約していたホテルから、送迎バンで迎えに来てもらいました。

和倉温泉は、前夜の山代温泉と並び、加賀有数の歴史を誇る温泉郷です。七尾湾に面した露天風呂に浸かり、真っ暗な海を眺めながら素晴らしいお湯を堪能し、それから軽く一杯飲み直して、この日はおしまい。

翌朝は、前日の反省をもとに早起きし、人気のない温泉街を散歩。部屋の窓からは、鏡のような七尾湾に弧を描く優美な能登島大橋が、そして遥か彼方には北アルプスの峰々が朝日に輝いていて、この日もまた、良い天気になりそうな気配でした。

和倉温泉01

「ゼロの焦点」のロケ地となったホテル、「加賀屋」は、海沿いの道を数分歩いた先にありました。もう何も言うことはない、ゴージャスにもほどがある佇まい。さすが、日本一有名(たぶん)な温泉旅館。

和倉温泉03
「金沢の方へお伺いしたのですが、こちらへお出かけと聞き、ご迷惑かと思いましたが、ちょっと」(「ゼロの焦点」より)

映画には、ヒロインの乗ったタクシーが海沿いの道を来て、「加賀屋」に到着する映像があります。その場面のロケ地が、この橋のある場所(映画では橋はなく、ただの法面だった)。往時の面影が、微かにあるような、ないような。とにかくこれで、訪れたいと思っていた「ゼロの焦点」のロケ地めぐりがすべて終わりました。

和倉温泉02
「能登まで往復入れて3、4日。それがやっと実現したのは、あれから1年を過ぎた、お正月休みであった」(「ゼロの焦点」より)


氷見を訪ねて

てどこをどう通って帰るか、前夜からいろいろ思案していたのですが、朝日に輝く北アルプスを見て、氷見に寄ろうと決めました。氷見は、富山湾越しに立山連峰を望む港町で、4年前の冬に一度、訪れたことがあります。

和倉温泉から氷見を経由して、高岡まで行く特急バスが出ていることは調べてありました。距離は、ほんの40km程度、約1時間の道のり。9時過ぎ発のバスに乗り、しばらく揺られているうち、七尾駅に到着しました。思ったよりも都会的な駅前風景を眺めながら、そういえば、ここは元横綱の輪島がタイガー・ジェット・シン相手にプロレス・デビューした場所だなあ、と、どうでもいいことを思い出していました。

七尾を出たバスは自動車専用道路を進み、やがて海沿いの国道160号へと下りると、ようやく、待ちかねていた眺望が開けました。富山湾越しに壁のようにそそり立つ、真っ白に冠雪した、北アルプス3,000mの峰々。4年前は時間がなかったこともあり、朝焼けに染まるシルエットを海霧の向こうに眺めて終わりましたが、この日は青空を背景に、真っ白な山肌の襞の一筋一筋がくっきりと見えます。これこれ、これが見たかった。バスの中で、帰りがけの駄賃で白川郷に寄ろうかと考えはじめていたのですが、やっぱりやめて、この景色を思う存分、堪能していくこと決めました。

町の中心街から少し北に外れた、ひみ番屋街(氷見漁港場外市場)にバスが到着したのは10時。雄大な風景を眺めながら、駅方面に向かって、海沿いをしばらく歩くことにしました。港の先の防波堤には釣り人がいて、こんなところで釣り糸を垂れていたら、釣れても釣れなくてもさぞかし気持ちいいでしょう。

氷見01

氷見は、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」第14弾の三日目に、太川さんと蛭子さんたちがバスを乗り換えた場所です。また、栄えある第1弾のゴール(横浜~富山湾)でもあります。太川さんが海に向かって、「わがまま蛭子~!!」と叫んでいたのが、ここの海岸です。

いくら眺めても飽きない景色に見惚れながら、海辺に1時間ほどもいたでしょうか。朝食抜きだったこともあり、腹が減ってしまったので、何かこのあたりの名物はないか、とスマホで探してみると、氷見カレーというカレーがあるらしい。元祖だという店の場所を調べ、海岸を離れて町中へと向かいました。4年前の正月、氷見の町は凍りついていて、脛まである雪を掻き分け、寒さに震えながら歩いたものですが、この日は見渡す限り、どこにも雪がありません。町を歩いていると、いたるところに、「忍者ハットリくん」のイラストやオブジェが目について、氷見はどうやら、原作者の藤子不二雄Aの出身地だったらしい。

食事を終えて、氷見駅から氷見線に乗り、二つ先の駅、雨晴(あまはらし)駅へと向かいました。もっと近くで、北アルプスを眺めたいと思ったからです。雨晴駅から歩いてすぐの雨晴海岸は、「日本の渚百選」に選ばれている海岸で、女岩と呼ばれる、頂上に松の生えた岩礁がアクセントとなった、富山湾越しの立山連峰の景色で有名な場所です。駅舎には、雨晴海岸から女岩と立山連峰を捉えた、四季折々の写真が飾られていました。

氷見04

ほんの二駅分、近づいただけなのに、立山連峰は、氷見の海岸から見たよりもずいぶんと大きく見えました。午前と午後では陽の光の強さや角度が違うせいかもしれません。ゴツゴツとした劔岳が威風辺りを払って聳え立ち、その右手には立山が、そして左手には鹿島槍ヶ岳、唐松岳、白馬岳、朝日岳、と、日本を代表する名山の連なりがスカイラインをかたちづくり、日本海に向かって伸びていました。まさに日本の屋根と呼ばれるにふさわしい。かつて、あの頂のいくつかから、今立っている場所を眺めたのだと思うと、ますます感慨深い。

氷見03

旅のあいだ、ずっと、寒々とした冬景色にめぐりあえない不運を嘆き悲しんでいましたが、それもみな、この、晴れていなければ見られなかった景色を前にして、すべてチャラ。鉛色の空と荒れた海は、また、次回に期待であります。

氷見02



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コメント

[C1163]

 mardigrasさん、こんばんは

ちょうど1年前、富山湾越しの北アを見たくて氷見のホテルで2泊しました。
行き掛けに金沢の兼六園、ひがし茶屋にも寄ったので懐かしいです。
生憎、天気は雨、曇り時々小雨、曇りのち晴れで写真のような絶景は見れずじまいでした。
(オマケに去年は鰤が記録的不漁というか全然獲れなくてホテルで出た鰤も悲しくなるくらい不味かった・・・)
送迎バスの運転手さんによれば写真のように北アの上から下まで完全に見える日は、年に20日くらい、上半分だけを入れても4~50日とか言ってました、羨ましい限りです。
帰る日、チェックアウトを済ませ送迎バスが出るまでの30分くらいラウンジから海を眺めていたのですが、徐々に晴れだし北アの突端、親不知辺りから少しずつ雲が切れてきて少しだけ山々を見る事が出来ました。
(14時くらいの富山駅のホームでは写真ほどクッキリではないけど北アの山々を見られたのですが、海越しではなかったのが残念)
誰もいない雨晴海岸で1時間位、ボ~と沖ゆく船を見てたのは良い思い出。(曇りの日だけど)
ひみ番屋街の寿司、富山の回転寿司、確かに東京に較べれば段違いだけど、寿司は金沢の方が美味かったです。(予算が倍以上だから当たり前(笑))

「砂の器」の遍路旅、岩を穿ったような小さなトンネルの先の寒村、海に突き出たような岩場の上の小さな祠、あれって能登で撮影だったような、違ってたらスイマセン。

僕は高2の時、小遣いを1年溜めて(足りない分は母親に貰ったけど)一人旅した冬の五能線の風景が忘れられないですね、今は道路も舗装、整備されたようですが40年以上前は未舗装も多くて。
陸奥岩崎~鯵ケ沢間の日本海の風景は荒涼として格別でした。
轟木駅は「男はつらいよ 奮闘編」にも出て来たけど、海、小さなホーム、1本の道路しかなくて人家も見えずで良かったです、弟によれば今は風情も半減したようですが・・・。

長々とつまらない事を書いてしまいました。(汗)
  • 2017-03-21 23:44
  • 鉦鼓亭
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[C1164] >鉦鼓亭さん

コメントありがとうございます。
鉦鼓亭も、氷見に行かれてたのですね。しかも兼六園やひがし茶屋街、そして雨晴海岸まで。。
私は灰色の空を期待しての旅でしたが、穴水の寿司屋で隣り合わせた人の話では、今冬は晴れが多くて、しかも雪がほとんど降らなくてホント、ラッキーなのだそうで、、、うまくいかないものです。富山湾越しの立山連峰、なかなか見れるものではないとは知っていましたが、そこまでめぐりあうのが難しいとは。僥倖でした。
「砂の器」の海辺の祠、私はてっきり東尋坊あたりかなと思ってました(が、やっぱり違うかもしれません)。確か、親子の出身の村が能登のどこかという設定だったと思います。

五能線、素敵な思い出ですね。私は高校卒業した春、今は廃線になってしまった道東の標津線で、「遥かなる山の呼び声」のロケ地だった、上武佐駅を訪れたときのことが忘れられません。お金がなかったけど時間だけはあった頃の旅はよかったな、、としみじみ思います。
  • 2017-03-24 01:03
  • Mardigras
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[C1165] お久しぶりです

今朝目覚めてなにやら予感がしましたようで、こちらを覗いてみて記事が更新されていて、それも『ゼロの焦点』でじっくり読ませていただきました。

昨年4月に私も2度目の金沢へ行きましたのでMardiさんが周られた所を懐かしく思い出されました。偶然みつけた行列ができる居酒屋「いたる」に幸運にもすぐには入れ日本海の海の幸を堪能したんですよ〜、

今年はMardiさんのこのご旅行の頃、帰国してまして九州で梅の花を愛でていましたのよっ、日本の旅館はひとり旅の人をどうも敬遠してるようで見付けるのが大変で、味気ないビジネスホテルということが多いものでしたが、温泉地ではやはり露天風呂もある旅館に泊まりたいものですよねっ。

松本清張は「或る小倉日記伝」からほとんどの作品を読破した作家の1人で映画、ドラマ化された作品はすべて観破?したのですが、やはり詳細はほとんど忘れていてこの記事で少し思い出させていただきMardiさんに感謝ですよん〜、

また忘れた頃に思い出させてくださいねっ! ?



  • 2017-03-24 16:09
  • ヘルブラウ
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[C1166] >ヘルブラウさん

本当にご無沙汰しております。1年ぶりに戻ってまいりました!
ヘルブラウさんも金沢に旅行されたんですね。金沢、情緒があっていいところですね。東京から近くなったので、いずれまた訪れようと思っています。
ホント、旅館はなかなか一人では泊まらせてくれないですねぇ。九州、うらやましいです。もう30年近くも訪れてません。こちらもまたいつか、と思ってます。
松本清張、いいですよね。最近、旅のお供にすることが多いです。この旅行中も「眼の壁」を持参してて、帰りの電車の中でつらつら読んでおりました。時間ができたら、今度は「砂の器」のロケ地を回ってみたいなと思ってます!
  • 2017-03-25 03:11
  • Mardigras
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