北の国から 2009探鳥(と釣り)(完結編)

「北の国から '98時代」のイラスト(岩城晃一)

前回までのあらすじ(黒板五郎調)
北海道、行ったんスよ。
嫁が、行ってもいい、って言うもンで。
感謝感謝感謝。



旭岳と旭山物園

海道上陸12日目。この日の計画は、大雪山系の旭岳で、亜高山帯の鳥を探す予定でした。霧多布で同宿した人から、旭岳でギンザンマシコを見たと聞いて、もし近くを通るようなことがあれば寄ってみよう、と思っていたのです。

旭岳と姿見池の写真

旭岳の登山口である旭岳温泉までは、旭川市内から約1時間の道のり。旭岳温泉から五合目の姿見平までロープウェイが通じていて、歩けば2時間半の道のりを、ほんの10分で登ることができます。この日は朝から曇りでしたが、ロープウェイを降りて、五合目一帯に設けられた散策路を歩き始める頃には日が射し始め、姿見平の名称のゆえんでもある姿見の池に、旭岳の稜線がくっきりと映っていました。旭岳の頂上までは、姿見平からほんの2時間。双眼鏡をのぞくと頂上近くを歩く人影が見え、この旅行にトレッキングシューズを持参しなかったことを後悔しましたが、長靴での登山はさすがに無謀...と潔く諦めます。

ハイマツ帯の散策路を歩いていると、あちらこちらからノゴマの鳴き声が聴こえてきした。青空の下、緑の低木を背景に囀るノゴマの姿は、平地の草原で見るのとまた違った味わいがあります。と、すぐ目の前の枝にノゴマのオスがとまり、人影を恐れるふうもなく、嘴を精一杯に開いて囀り始めました。これならコンパクトカメラでもキレイに撮れる、とぱしゃり。

ノゴマの写真

双眼鏡を取り出して、羽毛の1本1本までがよく見える距離でじっくりと観察していると、遠くにいたバーダー3人組が双眼鏡を構える私に気づき、おっとり刀でやってきました。ひとことの挨拶もなく、鳥を飛ばしてしまうリスクも考えずに私の前に出ると、おお、近すぎて焦点が合わないなどと呟きながら、大きな望遠レンズのついたカメラでバシャバシャと撮影開始。年配のおじさんと私と同年代らしい女性が2人。絶好の被写体を前にすると、フレーム外の事物は一切目に入らなくなってしまう人たち。サロベツのネイチャーガイドに顰蹙を買っていたのは、きっとこういう人たちなのだろうと思いつつ、その場を離れました。

チングルマが咲き誇る散策路をぐるぐる周るうち、ホシガラスカヤクグリビンズイの姿を見かけました。驚いたのは、こんな高山にもカワラヒワやハクセキレイが何羽もいたこと。低地の鳥だとばかり思っていましたが、こんな亜高山帯でも繁殖しているのですね。ハシボソガラスもあちこちにばっさばっさと飛んでいて、その環境適応力の高さに改めて舌を巻きます。

アップダウンの多い道を歩き回って疲れたので、登山道の端っこの手ごろな岩に腰掛け、朝食兼昼食をとることに。ギンザンマシコが出てこないかな~、と、目の前に広がるハイマツ林をぼーっと眺めながら、コンビにで買ってきたおにぎりを頬張っていると、エゾシマリスが岩場にちょろちょろと姿を現わしました。

シマリスの写真

もう後から後から、林の奥からぞろぞろと出てきて、小さな手を器用に使って草の実を食べています。と、突然、1羽の赤っぽい鳥がどこからともなく現れて、ハイマツのてっぺんにとまると、耳慣れない声で鳴き始めました。もしかして...と半信半疑で双眼鏡を覗くと、これがギンザンマシコのオス。昨日から怖いくらいに願いがよくかなう、とわが身の幸運を噛みしめながら、じっくり観察。こうなったらメスも出てこい!と念力を送りましたが、さすがにそこまで思い通りにはなりませんでした。

帰路はロープウェイではなく、登山道を下ることにしました。麓の旭岳温泉までの高度差は約500m。長靴なので躊躇しましたが、一歩一歩ゆっくり行けば大丈夫と判断し、例によって熊出没注意の立看板におびえつつ、ペットボトルをぺこぺこと鳴らしながら下っていきました。途中、まだ羽が青くなりきっていないオオルリの幼鳥に出会ったりしながら歩いていると、山の天気は変わりやすい、の言葉どおり、さっきまで青かった空が俄かに掻き曇り、分厚い黒雲から、ぽつりぽつりと雨粒が落ちはじめました。大したことないかも、と様子を見ながら下っていくうちに、雨脚はひたすら強くなっていく一方。道が、あっという間にどろどろになりました。こりゃまずい、とザックを降ろしてレインウェアを着込みます。昨年、腰痛の手術を受けて以来、右足の足首に力が入らず、しっかりと踏ん張れない状態が続いていることもあって登山を控えていたのですが、下る一方、しかもほんの2時間の道のりということもあり、つい油断してしまいました。しかも足元は長靴。余計に踏ん張りが利かず、必要以上に左足に力を入れざるを得ない羽目となり、麓まで下りきったときは、左足の親指の付け根に、それは見事な水泡ができていました。

旭岳温泉に立ち寄り、温泉で汗と泥を洗い流し、服を着替えてようやくひと心地つきました。その頃には、雨は豪雨と呼びたいくらいに激しくなっていて、とても釣りや鳥探しなどできる状況ではありません。とりあえずクルマに乗り込み、当てもないまま、旭川市街に向けてクルマを走らせました。この雨だと、(増水&濁りで)しばらく釣りは無理かも、と、翌日以降のことを考えて、暗~い気持ちになりつつ、それはさておき今日をどうするか、と困り果てた末、あ、あそこがあった!と、旭山動物園へ行くことにしました。

雨にもかかわず、動物園は混雑していました。駐車場には道内ナンバーのクルマに混じって県外ナンバーがずらり。聞きしにまさる人気ぶり。行動展示のみならず、コロンブスの卵的な、ちょっとした工夫や仕掛けがいろいろ施されている園内は、いちいち楽しく、なるほどこれならリピートしたくなる、と感心することしきり...だったのですが、しかし動物園で私がもっとも見たかったのは、なんといってもこの旅行中、気になって気になって仕方がなかった、ヒグマ。やはり、本物は迫力が違います。丸太ん棒のような前足にぶっとい爪、デカくて、ごっつくて、それでいてしなやかそうなその体つきを見て、檻なしでこんなのと鉢合わせしてしまったら、間違いなく一巻の終わりだ、と、改めてビビってしまいました。

その後、雨の中、まったく人気のないオジロワシ・オオワシ舎の前にひとり佇んでいると、長靴にカーキのチノパン、白いTシャツ姿の私を見て、おそらく動物園のスタッフだと勘違いしたのでしょう、アルバイトらしき青年が、お疲れさまです、と挨拶してきました。お疲れさま、とことばを返し、それをしおに動物園をあとにしました。

旭川市街へ戻り、目にとまった洋食屋で夕食。翌日はさらに南下しようと思っていたのですが、その前にもういちど旭岳に行き、麓周辺でクマゲラを探してみることにしました。アイヌ語でチプタチカップカムイ(舟を彫る神)と呼ばれるクマゲラは、今回の旅行でもっとも見たいと思っていた、北海道にしか分布していない希少種のキツツキです。全身真っ黒な姿をしていて、頭の天辺が真っ赤なこのとぼけた顔のキツツキの映像は、ドラマ「北の国から」でもお馴染みです。そんなわけで、小降りになってきた雨の中、市街をあとにして再び旭岳に向かうと、真っ暗闇のロープウェイの駐車場にクルマを停め、翌朝の期待に胸を膨らませつつ、雨よ止め!と念じながら、横になったのでした。



聖地巡礼

りも虚しく、翌朝はヒドい霧が出ていました。雨は上がりきっておらず、あたり一面、濃いガスで真っ白。はっきりいって探鳥には最悪のコンディションです。白く霞んだ周辺の森の中をしばらく歩き回ってみましたが、クマゲラはおろか、ほかの鳥の姿もほとんど見えず、あまりのダメさ加減に、ふいにまた姿見平を訪れてみたくなり、朝いちばんのロープウェイに乗って、再度五合目へと向かいました。しかしここもガスがひどく(考えてみれば当たり前)、視界は20mにも満たない状況。それでも散策路を歩き回ると、再びギンザンマシコをはじめ、カヤクグリ、ノゴマといった小鳥たちに出会うことができました。2時間ほど過ごしたところで切り上げ、ロープウェイで下りてみると、麓の霧は晴れていました。これならイケるかも...と、鳴き声かドラミングが聴こえないかと耳を澄ましつつ、もういちど、森の中を歩き回ってみましたが、結局、クマゲラの姿を見ることはできませんでした。まあそもそも繁殖期でもない限り、そんな簡単に見つかるわけがないのです。

その後、ダメもとで旭岳を源流とする忠別川に立ち寄り、怖いくらいにごうごうと流れる真っ茶色の川で釣りをしてみましたが、これまた無駄に時間を潰しただけで終了。こんな日もあるさ、と自分を慰めつつ、峠を越えて美瑛に抜ける頃には、雨もすっかりやみ、一面雲に覆われていた空には、一部、ぽこぽこと青い色が覗き始めていました。

羅臼で同宿になったバイク乗りの人が、北海道を訪れると必ず立ち寄る場所があると言っていました。それが美瑛。色とりどりの丘が連なり、ツーリングにサイコーなのだそうです。というわけで、そんなにいいなら、と少し寄り道していくことにして、地名表示板を頼りに、いくつか名前の付けられた丘に向けてクルマを走らせました。広い空にうねる畑、道東で見る牧場風景とはまた一味違った、しかしこれまたいかにも北海道といった絶景に、なるほどこれは素晴らしい、と見とれてしまいました。観光客相手の売店で買ったハスカップのソフトクリームを舐めながら、またここでも束の間、バード・ウォッチング。モズやノビタキやヒバリを見ることができました。

美瑛の風景写真

昼過ぎまで美瑛で過ごし、さていよいよ富良野へ。今回の旅行で、"聖地"を訪れるつもりはまったくなかったのですが、しかし北海道を巡り歩いて二週間、気づけばこうして、まるで何か目に見えない力のお導きであるかのように、富良野を目指している自分がいるのでした。そしていざ富良野に辿り着けば、もはや「北の国から」巡りをしないわけにはいかないのです。

レイちゃん 元気ですか?
富良野に、短い夏がやってきました。

というわけで、富良野に着くと、とりあえず「北の国から'83冬」で風吹ジュンが働いていた店、三日月食堂に直行し、大盛りしょうゆラーメンの遅い昼食。東京のラーメン屋でラーメンをすすっていた五郎が純に、「ねえねえ、三日月ラーメンの方がおいしくない~?」と囁いていた「北の国から'92巣立ち」の場面を思い出しながら、細麺をずるずると堪能。その後、駅前に出ると、町は折りしも祭りの準備の真っ最中。えっ、もしかして?と駅前の釣具屋で買い物しながらおばちゃんに尋ねると、なんと明日から"へそ祭り"だというではありませんか!

へそ祭りといえば、「北の国から」の本編はもちろん、幾多のスペシャルでも物語の重要な背景となった、祇園祭、天神祭と並ぶ日本三大祭のひとつです(うそ)。見っるなっら今しかねぇ!(黒板五郎調)、ということで、この日は嫌も応もなく、富良野に泊まることに決定。となると翌日の夜まで、どうやって時間を潰すかですが、とりあえず今日は麓郷だ、と山に向けてクルマを走らせました。

麓郷を訪れるのはこれで三度目。要するに、聖地巡礼です。とりあえず、集落の最奥にある"五郎の石造りの家"に向かうと、なんと駐車場いっぱいのクルマ、クルマ、クルマ。観光バスも停まっていて、雨降りだというのにうじゃうじゃと人がいます。あまりの盛況ぶりに恐れをなし、ついUターン。前回訪れたのは11年前、「北の国から'98時代」の放映直前で、人の姿はまったくなかったものですが(入り口に「'98時代」の予告が掲示されていて、そこに、"草太に何が...?"と書かれていたのを読み、草太兄ちゃんの暗い未来を予感してとてもブルーになった思い出が)...2002年に最後のスペシャルが放映されて7年も経つというのに、「北の国から」の人気恐るべしです。

次に向かったのは、「'83冬」の丸太小屋や「'84夏」「'87初恋」「'89帰郷」に出てきたボロ家が残る"麓郷の森"。あわよくばここで鳥探しでも、と思っていたのですが、こっちも大勢の人、人、人でとても無理。もっとも思い入れのある「'84夏」の家は、さすがに老朽化が激しいらしく、立ち入り禁止になっていました。

麓郷の交差点近くに、以前来たときは当然なかった、「北の国から2002遺言」に登場した"拾ってきた家"がありました。寄っていくかどうか迷いましたが、ここもかなり混んでいたのでパスすることにし、一応お約束の中畑木材中学校をチェックしたのち、再び富良野方面へ。途中、できれば布部川で釣りしたかったのですが、どろどろに濁った激流を見て諦めました。

国道を少し北に戻った中富良野の温泉施設で汗を流した後、富良野市街を通過して、夜道を芦別方面へ。ニングルテラス北時計は男ひとりで訪れるにはファンシーすぎるのでパスし、空知川を堰き止めて作られた滝里ダム(滝里湖)を目指します。滝里ダムは1999年竣工とまだ新しいダムで、「'89帰郷」のネタにもなった場所。蛍と勇次が、ダムの底に沈む前の村を訪れ、川べりの樹にYHと刻み込んだ場所です。翌早朝、この滝里湖周辺で鳥を見てから富良野に戻り、へそ祭りを見物するというのが、温泉に浸かりながら考えた翌日のプランでした。そんなわけで、この日もまた、湖畔の駐車場で車中泊。エゾフクロウの鳴き声でも聴こえないかな~と耳を済ませつつ(聴こえませんでした)、静かな夜を過ごしました。



続・聖地巡礼

に出てから2週間が過ぎ、そろそろ疲れもピーク、ということもあってか、この日はすっかり寝過ごしてしまいました。7時過ぎ、朝日が眩しくて目が覚め、寝ぼけ半分で、なんだかあまり気分が乗らないまま、湖畔の散策路を歩き始めました。ところが、この一周10分に満たないような散策路の鳥影の濃さは素晴らしく、いきなりイカルシメが出てきたかと思うと、シジュウカラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、カッコウ、ヒヨドリ、サメビタキ、ホオジロ、アオジにクロツグミと、バラエティ豊かな小鳥たちが登場、朝っぱらから目と耳を楽しませてくれました。

この林、特にキツツキの多いところで、コゲラがいたかと思うとアカゲラが1本の樹に3羽もとまったりしていました(写真はアカゲラ)。

アカゲラの写真

となると期待はいやが上にも高まり、もしかするとクマゲラも出てきたりするんじゃないか...と内心どきどきしながら何周もしましたが、そううまくはいきません。しかしその代わり、これまた北海道にしかいないキツツキ、黄緑色をしたヤマゲラが登場。どうやらアカゲラとともに行動しているようで、同じ樹で2羽のアカゲラとともに樹皮をほじくり返していました。

ヤマゲラの写真

しばらくしてアカゲラが森の奥に飛んでいくと、まるでその後を追うように、ヤマゲラも飛んでいってしまいました。その後、例によって熊出没注意の看板が目立つダムサイトに場所を移して鳥を探し続けるものの、いまひとつの結果に終わり、適当なところで切り上げ、街へと戻ることにしました。

ふと、富田ファームでラベンダーを見ていこうというファンシーな気持ちが湧き起こり、道を折れ、山の中の間道を中富良野へと向かいました。しかしいざ着いてみれば、あまりの混雑ぶりに嫌になり、駐車場の入り口でUターン(実に無駄な動き)。カレー屋があったので、少し早めの昼食をすませると、再び富良野市街へと戻りました。「北の国から'95秘密」で純と正吉が住んでいたアパートを横目で見つつ、国道の跨線橋を渡って富良野駅へ。駅横のコイン・ランドリーに洗濯物を放り込み、観光案内所に立ち寄ると、「北の国から」探訪マップなる、実に便利なガイドを発見。11年前にはこんなものはなかったぞと思いつつ、1枚ゲット。

国道沿いのガソリン・スタンドでクルマのオイル交換を頼み、作業のあいだ、あたりを散歩することしました。ドコモ・ショップがあったので携帯の充電をお願いし、すぐ近くの富良野神社に参拝。ここは「'98時代」で蛍と正吉が挙式した神社であり、「2002遺言」で、初めて富良野を訪れた結がお参りした場所でもあります。その後、これまた結が立ち寄ったセイコー・マート(コンビニ)で買い物をし、クルマと携帯をピック・アップすると、一路、市街から少し外れたところにある鳥沼公園へ。ここは「'98時代」で純とシュウがボートに乗ってデートした場所ですが、実際に訪れてみれば、ドラマのような霧の流れる神秘的な池ではちっともなく、暑い日の光の下で淀んだ水ぶくぶくと泡立っている、ちょっとがっかりの場所でした。

公園周辺でしばらく鳥を探した後、昨日に続き、再び麓郷へと向かう山道に向かいました。もしかしたら、布部川の水がよくなっているかも...と一縷の望みを抱いていたのですが、やはり1日程度で回復するわけもなく、川は相変わらずの濁流。とはいえ諦めることができず、竿を出して何投かしてみましたが、やはりダメなものはダメ。釣具屋で、布部川にはいい型のニジマスがいると聞いていたので残念です。仕方ないので、麓郷の集落までまた足を延ばしてロケ地を回りつつ(何度目だ?)、鳥を探すことに。しかしこんなときは徹底的にダメなもので、見ることのできた鳥といえば、もうお馴染みのノビタキくらい。

ノビタキの写真

そろそろ街に戻ろうかと思いましたが、夕方ということもあってか、"拾ってきた家"の駐車場が空いていたので、寄っていくことに。

ドラマに出てきた2つの家(雪子おばさんと中畑のおじさんの娘夫婦の家)のほかに、もう一軒、家が建っていました。純と結の家だという説明書きがあって、ん、どういうこと?と中に入ってみると、なんと、「2002遺言」以降について書かれた、倉本聰直筆による短編が掲示されているではありませんか。タイトルは、「北の国から2004純と結の家」。原稿用紙にすればほんの3、4枚ほどの短い物語でしたが、むろん、食い入るように読んでしまいました(2回ほど)。この短編の存在自体、まったく知らなかったのですが、いや~、嬉しすぎる不意打ちでした。はっきりいって、この短編を読めただけでも、富良野に立ち寄った甲斐があるというものです。

「北の国から2002遺言」の拾ってきた家の写真

*        *        *

さて街に戻ると、既に祭りが始まっていました。洗濯物を回収し、へそ踊りを見物しに目抜き通りへと足を運びました。え~じゃえ~じゃぁないか、ええ~じゃなぁ~いかという素敵な掛け声がマイクから延々流され、続々と、お腹に顔を描いたへそ踊りの踊り衆たちが練り歩いてきました。こごみに見とれていた五郎、祭に背を向けて立ち去った草太、蛍を探して通りを横切る純...ドラマに出てきたへそ祭りの名場面が、次々と頭をよぎっていきます。浴衣を着た町の人たちに混じり、しばらく見物していましたが、1時間もするとさすがに飽きてきたので引き上げ、食事すること。向かった先は駅近くの居酒屋、クマゲラ。「'98時代」で、純と仲間たちが蛍の結婚披露宴の相談をした、あのクマゲラです。純たちも座っていたカウンターでトンカツ定食を平らげ、ひとり静かに自己満足。例によって、ビールを飲めないのがちと物足りませんでした。

この日の宿泊地は、中富良野から1時間ほど山道を登った、十勝岳登山口の駐車場。真っ暗な山道の路肩に2匹のじゃれあう子ギツネを見つけ、クルマを運転しながらつい、ルールルルルルと声を出してしまいます。誰もいないと思っていたパーキングには、既に数台の先客がいました。おそらく朝いちばんで十勝岳に登山する人たちでしょう。明日は晴れますようにと祈りつつ、眠りにつきました。



エゾライチョウふたたび

高が高かったせいか、夏だというのに寒さで目が覚めました。面倒くさくて寝袋に入らずに寝てしまったのですが、こういうところで手を抜くと、あとでツケを払う羽目になります。風邪をひいてませんように、と祈りながら外に出て、洗顔と歯磨き。ガーッという濁った鳴き声が聴こえてきたので振り返ると、樹の梢にホシガラスがとまっていました。こりゃ朝からラッキー、としばらく観察。標高2,000m以上の山に登ると見かけることの多い鳥ですが、こんなにじっくりと観察できたのは初めてです。

登山口周辺の林をしばらく散策したのち、十勝岳高原を経由して白金へと向かいました。白金に広がる森に野鳥観察のための散策路が設けられていることを、前日、観光案内所で教えてもらっていたのです。こんな辺鄙な場所にとうぜん人影はなく、例によってヒグマを警戒しつつ、ペット・ボトルをぺこぺこと鳴らしながら歩き始めました。出てきたのは、サメビタキ、センダイムシクイ、コガラ、ハシブトガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ウグイス、ホオジロといった、これまでどこかで見た鳥ばかりでしたが、それぞれをじっくりと観察することができ、かなり満足。さらに、まったく予期していなかったエゾライチョウが、しかも三羽、まとめて出てきてくれました。うち二羽は若干小さく、おそらく親子だったのでしょう。散策路上で採餌していた三羽は、私に気がつくと、ばさばさっと近くの枝に飛び上がり、葉陰からじっとこちらの様子を伺っていました。散策路に執着があるのか、いくら見てても逃げる様子はなく、お陰でかなり長時間、その姿を観察することができました。

帰途、望岳台(美瑛岳の登山口)に立ち寄ってあたりを散策したのち、「北の国から'95秘密」で五郎とシュウが入った露天風呂、吹上の湯に向かいました。比較的早い時間だったので、誰もいないかと思いきや、ここで車中泊している人もいたらしく、駐車場にけっこうな数のクルマが停まっていました。手ぬぐいをぶら下げて森の中へ入っていくと、濃い緑の樹林の合間に、いかにも秘湯といった感じの小さな露天風呂がありました。雰囲気最高!三人ほどいた先客に挨拶してさっそく湯に浸かりましたが、熱い。熱い、熱い。私にはちょっと厳しすぎる湯温で、せっかくの風情ある露天風呂でしたが、3分が限界でした。



勇さん。行こう、夕張!

を下り、再び富良野を経由して芦別方面へ。前日の滝里湖にまた立ち寄って鳥を探してみましたが、日中ということもあってか不調。嘘のように鳥の姿が見当たりませんでした。諦めて、さらに西へとクルマを走らせます。

次の目的地は、三笠市のとある神社。エゾフクロウが営巣しているという情報をインターネットで見つけていたのですが、しかし辿り着いてみれば、林はもぬけの殻でした。さんざん藪蚊に刺されながら、樹洞のありそうな大木を片っ端から探しまわったのち、神社の裏の家の庭におじいさんがいたので尋ねてみると、エゾフクロウは、四羽の子育てを既に終え、7月のはじめに親子揃って抜けてしまったとのことでした。しかも、オス親がクルマに撥ねられて死んでしまったそうで...だから来年はもう来ないかもね、と寂しそうに言ってました。以前、埼玉にアオバズク(フクロウの一種)を見に行った折、親子が代替わりしながら、何十年にもわたって、同じ樹洞を利用しているという話を聞いたことがあります。だとすれば、この神社にもまた来年、フクロウがやってくるかも...と思いつつ、でも、夜行性のフクロウにとって、クルマがびゅんびゅん行き交う人間の生活圏に近い場所に営巣するのがいいことなのかといえば、イエスとは言いがたいところがあります。

さて、三笠からこの日の宿泊予定地、札幌まではほんの50km、高速道路を使えば1時間も掛からずに到着できる距離でした。しかし時刻はまだ昼下がり。もうひとあそびできる時間、というわけで、夕張に行くことにしました。

「勇さん。行こう、夕張!」

「幸福の黄色いハンカチ」(1977)で、武田鉄矢が演じた欽ちゃんのセリフが頭をよぎりました。東南に進路を取り、一路、夕張へとクルマを走らせながら、頭の中に鳴り響くBGMは、当然、赤いファミリアが夕張に向かう場面の泥臭くもドラマティックなメロディ。思えば、夕張を訪れるのはこれが初めてです。

岩見沢の手前で左折し、夕張方面へ抜ける峠道を越えてしばらくすると、名前だけはどこかで聞いたことのあるめろん城が見えてきました。敷地に雑草がぼうぼうと生い茂っていて、閉鎖されているようにしか見えませんでしたが、さっきネットでチェックしたら、いったんは閉鎖されたものの、現在は運営母体が変わって絶賛運営中なのだそうです(そもそも何のための施設なのかを知らなかったのですが、めろんの加工処理施設だそう)。しばらく進むと、今度は石炭の歴史村が眼下に見えてきました。こちらは運営中のようで、やたらと広い駐車場にちらほらとクルマが停まっていました。駐車場の遥か彼方には、花畑牧場の直営店&工場があって、そちらの方には観光バスを含め、かなりの数のクルマが停まっていました。時代は石炭よりも生キャラメルです。私も立ち寄ることにし、駐車場にクルマを乗り入れました。といっても目的は石炭の歴史でも生キャラメルでもなく、釣り。山道から、歴史村の敷地を貫いて川が流れているのが見え、周囲に藪もないし、しかも足場がしっかりしていて釣りやすそう!と思ったのですが...しかし、そんな楽することばかり考えていたせいか何も釣れず、私の釣りを見物していた観光客のおじさんを退屈させただけで終わりました。

さて、夕張まで来たからには、むろん素通りするわけにはいかないのが、「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地。黄色いハンカチがパタパタとたなびいているはずの炭鉱住宅です。というわけで、名作映画の映画看板があちこちに飾られた町中(東京の青梅みたいです)を通り抜け、映画の中でファミリアが走っていたシーンを思い浮かべながら、大体この辺だろうと適当に右折し、坂道を登ること2回、しかし、いずれもまったく見当違いの場所で、それらしき長屋がどこにも見つかりません。

困った、わからん、と途方に暮れていたところ、思った以上に街中から離れた国道沿いに、しっかりと案内表示が出ていました。それは、そもそも探してた方角とは見当違いの、道を挟んだまったくの逆側でした(おそらく映画では、通る必要のない町の中心街をぐるっと一回りしている)。いずれにしろ、周辺に映画のシーンの面影はこれっぽっちもなく、踏み切りを渡って坂道を登り始めても、"北炭の工場"もなければ、"駄菓子屋"も"風呂屋"も見当たりません。それどころか、道沿いに重なるようにして建っていたはずの炭鉱住宅の影も一切なく、見渡す限り、どこもかしこも草ぼうぼうの空き地。そしてその荒地のほんの一角に、勇作と光枝の暮らしていた長屋の一列だけが、映画に出てきたのとまったく変わらない姿で、ぽつんと残っていました。

「幸せの黄色いハンカチ」の勇作の家の写真

長屋の近くまで行くためには入場料が必要で、しかも500円という金額に驚きましたが、でもまあこれも夕張の応援だ、と思って支払い、想い出広場なる名前の付けられた一角へと足を踏み入れました。映画のクライマックスで、高倉健が眺めていたのと同じアングルからの風景にしばし感激したのち、長屋の中へ入ると、いつかテレビで見たとおり、壁といわず柱といわず、部屋の中のそこかしこに訪問者の記したちっちゃな四角の黄色いメッセージ・ペーパーが、何重にも貼り付けられていました。正直なところ、なんだか黄色い蛾がびっしりとたかってるみたいで、少々気味悪かったのですが(そんなことを言うと怒られますね)...しかしそれより何より、部屋の真ん中にデーンと置かれた赤いファミリアに、おお、あの、欽ちゃんのファミリアが、と激しく感動しました。ふと奥を見ると、勇作と光枝の蝋人形が飾ってあって、微妙な出来具合にぎょっとさせられたりしながら、展示パネルなどをひとしきり見学し、内部よりもやっぱり外だ、と早々に表へ出ると、しばしハンカチを吊るした柱の回りを犬のようにうろつき、その風景を慈しんだのでした。

帰りがけ、もぎりのおじさんに話を聞くと、周囲の炭鉱住宅群は老朽化が進み、かなり前にすべて取り壊してしまったのだそうです。閉山前には、映画に出てくる風呂屋はもちろん、生協なんかもあったんだよ、ほらそこに、と、おじさんは目の前に広がる、トンボの群れ飛ぶ草ぼうぼうの空き地を指差しました。映画とあまりに異なる風景に、つわものどもが夢の跡というか、人がわんさかと住んでいた活気ある町が、30年経って雑草の生い茂る更地となってしまっていることの無常さに、呆然としてしまいました。私のあとからやってきた家族連れとカップルの観光客らしき人たちが、入場料が500円ということを知って、入り口で思いっきり躊躇していました。その気持ち、わかる。よくわかるけど、でも払っとけ、と心の中で思いつつ、憧れの映画のロケ地に立った喜びにあまり相応しくない寂寥感をしみじみと味わいながら、夕張の地を後にしたのでした。



大都会、札幌へ

画の中で、夕張に行く行かないでファミリアがうろうろしていた田園地帯を通過し、一路、札幌へと向かいました。北広島市に入るあたりから、道行く車輌の数が目立って増え始め、次第に大都市郊外らしい、お馴染の、しかしこの旅行ではほとんど目にすることのなかった、人工的な風景があたりに広がり始めました。札幌が近づくにつれ、建物の高さが次第に高くなっていき、またその密度も濃いものとなっていきました。高層マンション、繁華街、地下鉄の駅、行きかう通勤帰りらしきスーツ姿の人たち...それは、いよいよ旅の終わりが近づいてきたということを、いやでも実感させられる、自分とってあまりにも日常的に思える風景でした。さすがに180万都市、札幌。旭川や帯広や釧路にはない裾野の広さがあるというか、行けども行けども、なかなか街の中心部に辿りつきません。このあたりのスケール感は、東京で感じるそれとあまり違いがなく、札幌を訪れたのは20年ぶりでしたが、改めてそのデカさに驚きました。

何度か道に迷った挙句、ようやく中島公園にほど近いホテルにチェック・イン。取り急ぎPCを立ち上げ、帰りのフェリーを予約しました。翌日の便に乗ろうと思っていましたが、なんと、翌日便のネット予約は不可。営業所に電話してみようかと思いましたが、翌々日の深夜日が空いていたので、帰りを1日延ばすことにしました。最終日は、札幌から苫小牧の間で終日釣りをして過ごそうと思っていましたが、もう1日時間ができたので、計画変更です。

シャワーを浴びて、夜の街に出ました。夕食は、シネマで現実逃避さんから教えてもらったSPARKというスープ・カレーのお店でチキン・スープ・カレーとビール。いちばん辛いやつを、と注文したら、それヤバいですと茶髪の若い店員に脅され、ひとつ下の辛さに。で、スープ・カレーというものを食べたのは初めてでしたが、いや、これはうまかった!ビールも止まらなければ汗も止まらず、額から首筋をびっしょりにしながらビールのお替り。札幌といえばラーメン、とばかり思っていましたが(いつの知識だ)、こんな名物もあったのですね。



魚の正体

テルに戻って寝る前に、ふとあることを思いついて、ネットで調べもの。何を知りたかったかというと、それは数日前に道北で釣り上げた魚の正体。ニジマスとちょっと違うような気もしつつ、でもまあニジマスだろ、ということで納得した(ふりをしていた)魚のことです。で、撮影した写真を横目で見ながら、いろいろなサイトをチェックするうちに、すぐに明らかになりました、ニジマスじゃないということが。

ニジマスはデカくなっても、やっぱり私の知っているニジマスの姿をしているのです。じゃあなんだ??ということで検索を続けると...ようやく、おそらくこれだ、という魚を見つけました。その魚とは、サクラマス。ヤマメ(北海道ではヤマベ)と呼ばれる渓流魚が降海し、巨大に成長した魚のことです。生涯、河川に残留するヤマメが最大30cm程度までしか成長しないのに対し、サクラマスは最大70cm程度まで成長、サケと同様、生まれた川に戻って産卵するのだそうで、要するに、私の釣り上げた魚は、産卵のために川を遡上していた個体だったのです。

なるほどそうだったのかと思いつつ、同時に少し、気になる一文を目にしました。それは、北海道の河川では、サクラマスの釣りが禁止されているらしいという一文...マジ?と思いつつ、さらにあれこれ情報を探してみると...どうやらそれに該当する規制を見つけました。それが、北海道内水面漁業調整規則。この規則の第三章第22項に、カラフトマスやギンマス、マスノスケ(キング・サーモン)と並んで、サクラマスの内水面での採捕を禁ずる旨の記載がなされていたのです。さらにいろいろ調べてみると、河川回帰前のサクラマスを河口周辺の海で釣ることは許されているようで(禁止の川もある)、ある時期、この海アメマスを狙う釣りがとても盛んなのだそうです。

あちゃ~、そうだったのか...と罪悪感に襲われますが、とき既に遅し。リリースしたからいいようなものの、そのまま魚体を持ち帰っていれば、立派な密漁になってしまうところでした。いろいろな釣り人のサイトを見て回ると、ほかの魚を狙っているときにサクラマスが釣れてしまうことはやっぱりあるようで、規則の運用上、そのような場合はただちにリリースするということでお咎めなし、ということのようですが...

北海道は、そのほとんどの河川に遊魚規制がなくて、入漁料の徴収もありません。それゆえに、今回の旅行でしてきたように、ふと目についた川で気軽に竿を出すことができるわけですが、だからこそ、数少ない規制については、それがいかなるものであろうと厳に遵守すべきものです。仮に、ここで調べたようなサクラマスという魚についての知識を事前に持っていたら、あの魚を釣り上げなかったか、といえば、そもそもそこに何の魚がいるのかをよく知らずにあちこちの川で竿を出していたわけで、いずれにしても鉤に掛けてしまったとは思いますが...しかし、自分が釣りをしようとするフィールドにどのような規則があるのかについて、事前に調べておこうとしなかったのはまったくお恥ずかしい限りで、深く反省しました。



青鳩や礁(いそり)つづきに小樽港

よいよオーラス前日。ホテルを6時前にチェック・アウトすると、まだがらがらの大通りを、円山公園に向かってクルマを走らせました。"蝦夷梅雨"とラジオが言っていた道内のぐずぐした天気は、ここにきてようやく夏らしくなってきたようで、この日は朝から日が差し、暑くなりそうな気配でした。円山公園の目的は、バード・ウォッチング。特にこれが見たい、という鳥がいたわけではありませんが、札幌を離れる前に、どこか、札幌らしい(?)場所を訪れてみたい、と思ったのでした。

円山は、標高226m、頂上までの標高差200m弱の、朝飯前に登るのにちょうど手頃な低山、というか丘です。都市に隣接しているにもかかわらず、鬱蒼とした自然林がどーんと残っていて、山道を登っていると、なんだかまだ道北か道東の森の中にいるような気分になりました。汗だくになって登り、さーっと心地よい風の吹き抜ける山頂で、朝日に輝く札幌の街並みを見下ろしながら、しばらく休憩。上空にはアマツバメがびゅんびゅん乱舞していて、しきりにチリリリリリ、チリリリリリと鳴き交わしていました。早朝だというのにけっこう人影があって、あとからあとから、クラブ活動の合宿だという中学生が、汗をだらだら流しながら山道を駆け上ってきました。岩場の影にちょこまかと姿を現すエゾリスやエゾシマリスを撮影している人がいれば、山道の餌台に餌を与えに来る人もいて、ああここはやっぱり都会なんだな~と思いました。この旅行ですっかりお馴染みになったハシブトガラをはじめ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヤマガラといった小鳥たちを観察しながら山を降りると、ついでに北海道神社に参拝し、すっかり混雑しだしたラッシュの幹線道路を、小樽に向けて出発しました。

小樽と札幌のちょうど中間あたりに、石狩湾に面した張碓(はりうす)という集落があります。ここの断崖絶壁に張り付くように線路が走る函館本線の線路を渡った先に、張碓海岸と呼ばれる海岸があります。この一見地味な海岸、アオバトが飛来する海岸として、バード・ウォッチャーの間では有名な場所です。アオバトという緑色をした鳩は、普段は山に住んでいるのですが、定期的に海岸に飛来し、海水を飲むという面白い性質を持っています。このアオバト、私にとっては、声はすれども姿は見えずの代表のような鳥で、もう20年近くの間、奥多摩に釣りに出かけるたび、ほぼ毎回といっていいほど、その鳴き声を耳にしているにもかかわらず、いまだ、その姿をナマで見たことがない鳥でした。実はこの旅行中も、サロベツの兜沼や富良野の白金の森でその声を耳にしていて、1日旅程に余裕ができてまっさきに頭に浮かんだのが、この張碓海岸を訪れて、アオバトを見ることでした。小題に掲げた俳句は、この張碓海岸を見下ろす断崖の上にある歌碑に刻まれた勝又木風雨という俳人の句で、アオバトは小樽市の市の鳥ともなっています。

張碓海岸の写真

というわけで、この張碓海岸を遥かに見下ろす絶壁に佇み、アオバトがやってくるのを日射しに耐えてじっと待っていましたが...これがやってこないのですね。崖の上から海岸沿いまでは細い道が通じているようでしたが、入り口に立ち入り禁止の立て札が掲げられていました。そのため海岸に降りるのは自粛していたですが(函館本線の線路を横切らなくてはならない)、どうやら別の道からも行けるようで、いつの間にか海岸にちらほらと人が現れ、バーベキューを始めたり、寝っ転がって日光浴を始めたりしました。その海水浴場のような賑わいを目にし、こりゃもうダメだと諦め、こうなったら、小樽に行って旨いものでも食おう!ということにしました。



ウニ丼か寿司か

小樽の俯瞰写真

を訪れるのはこれが5度目で、昔から、港を見下ろす坂の風情に惹かれています。国道を外れて坂の街路を上に下にと適当に走り回り、旭展望台で景色を満喫したのち、小樽港に向かい、海沿いの駐車場にクルマを停めました。正確な場所は忘れてしまいましたが、20年前に友だち4人で来た2度目の北海道旅行で、小樽港のどこかの埠頭にクルマを停めて車中泊をしたことがあります。旅行中、4人で代わる代わる運転していたのですが、その日、港に車を停めた時点の座席がそのままそれぞれの寝場所となり、運転していたヤツがせまっくるしさに眠れず、朝までブツブツと文句を言い続けるのがうるさくて(面白くて)結局誰もよく眠れなかった、という若かりし頃のことを思い出し、クスりとしてしまいました。

小樽へ、と思った時点で、頭の中はウニ丼の黄金色に染まっていましたが、いざ来てみると、ウニだけでは物足りないという思いがこみ上げてきて、やっぱり寿司にしよう!と考え直しました。小樽に来るたびに訪れている蛯政鮨というお寿司屋さんがあって、今回も訪れてみたものの、残念ながら準備中。というわけで、8年前に1度だけ訪れたことのある政寿司の本店へ。当時の勤め先の社員旅行で、キロロにスキーへ行った帰りに立ち寄った、これまた懐かしいお店です。お任せで握ってもらい、ウニ、大トロ、ヒラメ、ホタテ、イクラ...とお約束のネタで大満足。

この日の午後は、余市で釣り。これはと思った川で竿を出してみましたが、まったく反応がありませんでした。小樽ではカラリと晴れていたにもかかわらず、余市の空は分厚い雲で薄暗く、なんとなく気分が盛り下がってしまいました。帰りがけに立ち寄った釣具屋で話を聞くと、私が釣りをしていたあたりは入渓しやすい(川に降りやすい)場所なので、かなり魚がスレているとのこと。要するに、私の腕前では太刀打ちできない場所だったようです。

その後、倶知安方面に抜けるかどうかで一瞬悩みましたが、結局進路を東に取り、再度、小樽へ向かいました。小樽にまた何の用事があったかといえば、それはウニ丼。小腹が空いてきたらもう、いてもたってもいられなくなったのでした。中途半端な時間でも開いている店を見つけ、ほかに誰もお客さんのいない店内で、ちょっぴり潮の香りが残る甘~いウニを思う存分かっこみ、さすがに食べすぎで、なぜかここだけはカラッと晴れている小樽の港周辺を、腹ごなしに少し散歩。いや~、やっぱりいい(おいしい)街です、小樽。



最後の探鳥

樽を離れ、もしかしたら、の期待を胸に、再度、張碓海岸へ。時は夕方。岸壁に立つと、太平洋には大きな夕日が浮かんでいて、ちょうど海岸に残っていた最後のグループが、大きなパラソルを畳んで引き上げていくところでした。海岸のすぐ先にある小島がオオセグロカモメとウミネコのコロニーとなっていて、上空にはおびただしい数の海鳥が舞い飛んでいました。

そんな景色を30分も眺めていたころでしょうか、ふいに、何かの集団が、ばーっと目の前の崖を急降下するように横切り、小島の横にある小さな岩礁に、いっせいに降り立ちました。慌てて双眼鏡を取り出し覗いてみれば、そう、それはようやく姿を現してくれた、鮮やかな黄緑色をしたアオバトの集団でした。アオバトは二十羽程度いて、代わる代わる、岩礁の潮溜まりにしきりに嘴を突っ込んでいました。おお、本当に海水を飲んでる!と、喜びながら眺めていると、ほんの十数秒で、アオバトはいっせいに飛び立ち、私の頭上を越え、またもと来た山の方へと飛び去っていきました。夕陽に煌く海面に、刷毛でさーっとひと掃きしたように柔らかな萌黄色が走るさまは、それはもうたとえようもなく美しく、いや、あきらめないで戻ってきて本当によかった、と、この旅行の鳥探しの棹尾を飾るに相応しいフィナーレに深く感動しました。

*        *        *

先に書いたとおり、最終日はまる一日、苫小牧からほど近い場所で釣りをして過ごそうと決めていました。というわけで、定山渓に抜けてどこかで温泉に浸かり、喜茂別あたりで夜を過ごそうと思い、朝里で国道を逸れ、山に向って県道を進んでいったところ、なんと、しばらく行ったところで通行止めの標識が。運の悪いことに、前日から道路工事で通行止めになっていたのです。仕方なく、Uターン。遠回りになりますが、札幌経由で支笏湖方面を目指すことにしました。支笏湖の湖畔あたりまで行くつもりだったのですが、どうやら疲れが溜まっていたようで、日が暮れると途端に眠気に襲われ、しばらくがんばって運転していましたが、恵庭まで辿り着いたところで力尽き、道の駅を見つけてクルマを停めると、国道をびゅんびゅん走るトラックの騒音も気にならず、あっというまに眠りに落ちてしまいました。



鳥にはじまり魚に終わる

美笛川の写真

て、いよいよ旅行最終日。釣り三昧で過ごすつもりの一日です。千歳から支笏湖へと続く道には少し霧が出ていましたが、湖が見えるあたりまで来ると、青空が覗いていました。湖の南をぐるりと回り、湖西に注ぐ美しい渓相のインレット、美笛川の流れに降り立ちました。そそくさと準備を済ませ、釣り開始。天気は上々、水も一点の濁りなく、朝から最高の気分です。

ブラウントラウトの写真

小さめのルアーを対岸のボサに投げ入れ、流れを横切って引いてくると、すぐにココンと小さなアタリがありました。釣り上げてみれば、いや嬉し、見たことのない魚。その特徴的な模様から、ブラウントラウトだとわかりました。型は掌サイズと小さいものの、初めて釣る魚は嬉しいものです。浅瀬を遡行していくうちに、同程度のサイズのブラウントラウトが次々と釣れてきました。その後、場所を移動し、さらに上流で釣りをすると、ここでもまたブラウントラウト。楽しいのですが、型がいまひとつなので、思い切って違う川に行くことにしました。なにせ、一日はまだ始まったばかり!

良さそうな川を探し、広島峠を経由して喜茂別に抜け、倶知安へと向いました。青空をバックにでーんと聳える独立峰、羊蹄山の山容は、蝦夷富士と呼ばれるだけあって実に美しく、クルマを走らせながら思わず見とれてしまいました。倶知安で釣具屋を見つけ、情報収集。尻別川という川を勧められますが、実は7年前に北海道を訪れたとき、その尻別川で釣りをしたことがあります。そのときの旅行も社員旅行だったのですが(宿泊地はその後サミットの開催地となったウィンザーホテル洞爺。バブリーですね~)、自由行動の日にクルマを借りてたまたま訪れたのが、その尻別川でした。悲しいことに、そのときの獲物はウグイが1匹。そうだ、あのときと同じ場所でまた釣りをしようと思い立ち、ニセコ方面に行こうとしていたのを止めてUターン、洞爺湖方面に向け、当時釣りした場所を探しながらクルマを走らせました。しかし記憶があいまいで、どうしても見覚えのある場所が見つかりません。ルスツまで来たところで、諦めてまたUターン。とまあ最後の最後まで、無駄な動きを重ねながら、途中、街道沿いに何軒か出ていたとうきび屋に立ち寄り、昼食代わりに朝もぎ茹でとうきびを2本、むしゃむしゃといただきました。甘くてうまい。最高!本当は焼いたのがよかったのですが、このあたりのお店はどれも茹でたやつばかりなのだそう。

エゾイワナの写真

腹も落ち着いたところで、京極付近の尻別川で竿を出そうとしましたが、先客がいたので遠慮し、もう少し上流の喜茂別に移動。雰囲気最高でしたが、うんともすんともアタリなし。早々に諦めて、尻別川の支流、喜茂別川へと向かいました。倶知安の釣具屋で、この川もいいよ、いい型のヤマベ(ヤマメ)がいるよ、と聞いていたのですが、釣れてきたのは20cmちょっとのエゾイワナ(たぶん)。もっと大きいのがいそう、と、この川でかなり時間を費やしましたが、結局、釣れたのはこの1匹のみでした。

その後、再び尻別川へと移動し、この川で、なにがなんでもウグイ以外の魚を釣ってやる、と粘ります。するとようやく待望のアタリ。ウグイじゃありませんように、と寄せた魚は、見事なパー・マーク(小判型の模様)のヤマベ。型は20cm弱と小さいものの、とにもかくにもリベンジを果たして満足。しばらく釣り続けましたが、後が続かないので、適当なところで切り上げ、再び午前中の美笛川へと向かいました。朝いちのポイントよりもさらに上流で入渓し、見事な渓谷美を眺めながら、淵、瀬、落ち込みと、一心に竿を振り続けました。夕まずめが近づいたせいか、魚の活性も上がってきたようで、立て続けにヤマベが釣れました。どれも見とれてしまうほどにキレイな魚体ですが、サイズは20cmどまり。次々と釣れるものの、なぜかサイズはどんどん小さくなっていき、しまいには、よく食いつけたなというくらいの小指ほどのサイズになってしまいました。

いよいよこの旅行の大締めとなる夕まずめは、これも釣具屋で聞いていた、美笛川が支笏湖に注ぎ込むポイントで一発、ニジマスの大物を狙おうと考えていました。しかし残念、先行するフライ・フィッシャーがいたのでそのポイントを諦め、朝いちのポイントに戻りました。ブラウントラウトとヤマベを数匹あげたところで日没となり、ストップ・フィッシング。相変わらず型は小さかったものの、北海道らしい風景の中で最後まで釣りを満喫することができました。

気温が下がるにつれ、ふたたびあたりを包み始めた霧の中、支笏湖の湖畔を抜け、一路、苫小牧へとクルマを走らせました。苫小牧までは30km弱、1秒1秒、旅の終わりが近づくにつれ、よしもう十分だ、という思いの一方で、北海道の短い夏はいよいよこれから、というタイミングで旅を終えるのが、なんとも惜しいような寂しいような、アンビバレントな思いにとらわれます。予定のない行き当たりばったりの旅は、いつ終えるのも自由。これはと思うタイミングでやめればいいわけですが、今回は、ちと長居しすぎたような気もするし、まだもう少しいてもよかったかもという気もするし...いずれにしても、今はその時じゃないという思いをいだきながら、大きな一筆書きの締めくくりに、苫小牧の市街地を約三週間ぶりに走り抜けました。

ドライブ・ルート

結局のところ、どのタイミングで旅を終えようと、その終わりには、祭りのあとのような物寂しさがつきまとうものなのでしょう。まあそれもまた、旅の味というものです。

定食屋を見つけ、遅い夕飯を済ませると、早々に港へと向かいました。深夜過ぎの便なので、急ぐ必要はまったくなかったのですが、市街でやることもなくうろうろするより、早くフェリーに乗り込んでしまいたい心境だったのでした。というわけで、アディオス、北海道。何年後かわかりませんが、また訪れる機会があることでしょう。

乗船時間までクルマの中で時間を潰し、10時過ぎに乗船すると、さっさとベッドに潜り込みました。しばらく本を読んでいましたが、出航前にいつの間にか眠ってしまったようで、よっぽど疲れが溜まっていたのでしょう、一度も目が覚めることなく16時間も眠り続け、ハッと気づいたときは、もう大洗は目と鼻の先でした。

蛍。
これが、この夏の、北海道の出来事だ。


というわけで、4回にわたる旅行日記もこれでおしまいです。長々とお付き合いいただき、どうもありがとうございました~!



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コメント

[C309] お疲れさま~

4回に渡る旅行日記もついに終わってしまうのですね。
密度の濃い内容で、まるで実際に北海道で楽しんできたような満足感があります。ありがとうございました~♪
でも実は、情けない事に「北の国から」を一度も観た事がなく、ネタの雰囲気しか分からなかったりしました。スミマセン・・・。
今度、必ず観ますね!!

謎のお魚の正体はやっぱりサクラマスでしたか。
ゲームのちゃちなCGでしか見たことがなかったんですが、もしかして・・・と思ってました。
釣り禁止の魚だったとは、危なかったですね~。そういえば、ゲームでも河口でしか釣れなかったかも。
注意を促す看板とか欲しいところですね。

なにはともあれ、長旅ご苦労様でした。
体調を崩さないよう、ゆっくり休んでください。
ではでは~。

[C310] お疲れ様でした!

北海道旅行記、存分に堪能させていただきました。

スープカレーの一件では、旅にほんのちょっと参加させていただいた気分で、光栄です。(笑)

余市といえば、私にとっては、ニッカウヰスキーの蒸留所!だったのですが、
ちょっとした肩すかし気分を味わいながらも、
余市という地名を見ただけで、なにやら郷愁めいた気持ちになるのが不思議で面白かったです。

また、あらためて感じたのは、旅は人生に似ているし、人生も旅に似ているなあ…ということ。

「結局のところ、どのタイミングで旅を終えようと、その終わりには、祭りのあとのような物寂しさがつきまとう」

「ちと長居しすぎたような気もするし、まだもう少しいてもよかったかもという気もする」

という辺りには、そんな想いもあって、頷いてしまいました。

すべて予定通りにいってしまう旅なら、旅の意味もないような…。

ちょっとしんみりしながら、私は、私の北海道旅行の想い出に耽ってしまいそうです。


…なお、北海道旅行での、食べ物にまつわる私の後悔は、

・小樽ではまだ鮨屋に入ったことがないこと
 →てっきり鮨屋の聖地みたいな場所だから、
  いっそ回転寿司屋に入りたかったのに、
  行ってみたら、駅の改札横にしか、
  その存在をみつけられなかったこと。

・二度目の北海道旅行では、
 勿論、札幌ラーメンを札幌で食べる気満満だったのに、
 「どうでしょう祭り」(HTBのローカル番組のイベント)の疲れで、
 つい、札幌駅の上のビルの中にあるラーメン屋で妥協してしまい、
 会計を済ませ、貰った店の名刺の裏に「本店 渋谷」の文字を見つけて、
 ダークブルーになったこと。

です。
  • 2009-08-28 05:09
  • シネマで現実逃避
  • URL
  • 編集

[C311] >宵乃さん

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました~!!
書き出したら、あれもこれも、、、とつい微に入り細をうがってしまったせいで、なんだか二周したみたいな気分です(笑)。

ゴメンナサイ、「北の国から」未見だと、意味不明のネタが多すぎでしたね。。。
富良野を訪れて、改めて、私と同じようにこのドラマを忘れられない人がたくさんいるんだな~と思いました。スペシャルも含めると長いですけど、ホントいいですよ(かなりあざといけど)!お時間のあるときに、ぜひ!

魚の正体、バレてましたか(笑)。宵乃さん、すごい!
海だけじゃなくて、入漁料の設定された一部の湖でも釣りOKみたいです。いまとなっては、同じ川で釣り続けなくてよかったと思いますが、そもそも、気の向くままに目のついた川で竿を出す、というやり方自体に問題があったかな~と反省しています。

これ書き終わったら、またどこかに行きたくなってきちゃいましたが(笑)、、、でもまずは、ハード・ディスクにたまった映画を消化しないと!です(遊びばかり)。

[C312] おはようございます、mardigrasさん☆

完結編まであって、すごい読み応えですね!!!
前編から、ゆっくりと、少しずつ、読ませてもらっています。
美しい鳥の、今まで知らなかった鳥たちの、画像にウットリしています☆

☆☆☆今朝から広報しています。mardigrasさんもどうぞよろしくネ☆☆☆
  • 2009-08-28 08:55
  • サイ
  • URL
  • 編集

[C313] >シネマで現実逃避さん

いや~、最後まで、ありがとうございました!!

スープ・カレーの件はこちらこそ、おいしい情報をありがとうございました!あれは、病みつきになる気持ちがよ~くわかります。本当に旨かったですよ~。

余市は、大雨だったらニッカに寄ったかもしれないんですけどね~(笑)。でも今回は、酒よりも魚、、、ということで。

たとえば、苫小牧でフェリーに乗らずに、もう一周ぐるりと回ったら、たぶんもうお腹いっぱい過ぎて、一周目のときほど楽しめないと思うし、かといって二周目の終わりに思い残すことがなくなっているかといえば、たぶんそんなことはないんですよね、おそらく。これからつつがなく年を取ることができたら、死ぬ前にもしかしたら同じような思いを抱くのかも、、、と考えると、おっしゃるとおり、確かに人生と似てるかもしれないな~と思います。

逆に、もう少しちゃんと予定を立てた旅行なら、よしこれで終わりだ、とケリをつけやすいような気もするのですが、でも結局、ふらふらするのが面白いから仕方ないんですよね~...

小樽は、探してた寿司屋の場所がわからなくて、あちこち探し回ったのですが(毎回同じことを繰り返している)、犬も歩けば寿司屋にあたるというか、歩きながら改めて、寿司屋の多いところだな~と思いました。でも確かに、回転寿司は見かけなかったかも...網走で回転寿司に寄りましたが、さすが北海道、あれはもうベルトに乗せるレベルのネタじゃありませんでした。

本店渋谷はヒドイ(笑)。中国製のアメリカ土産みたいなもんですね(違うか)。いっそ書かないでほしいですね(笑)。


[C314] >サイさん

ありがとうございます、鳥とか魚とか趣味全開旅行なので、、、ざっと飛ばし読んじゃってください!
でも、この狭い日本にもいろんな鳥がいるんだな~と思うと、面白いですよね!(強引)

遅くなりましたが、さきほど載せましたよ~。もういつでも観られる状態ですが、明日までとっておきますね(笑)。また楽しく鑑賞しましょう!

[C317] ハスカップのソフト♪

おいしそう♪ スープカレーにうに?
スープカレーってしゃばしゃば感がいいのですよね~^^
辛いのがまた美味しいのです♪ 
あ、、つい 反応はそこか^^;って感じですみません・・

沢山の写真が綺麗ですね。エゾシマリス♪なんて可愛いのでしょう。
鳥さんたちも可憐で、その前の鹿も可愛くて、図鑑を眺めているような感じでよかったです。
エゾシマリス一杯出てくるってなんか笑えますね♪

なんだか趣味を思い存分満喫されたみたい♪
あ~うらやましい~~♪ あの旭山動物園いいですね♪

幸せの黄色いハンカチのロケ地にも行かれたのですね
写真から雰囲気が伝わってきます♪♪

北の国からをちゃんと観ていないのでコメント出来なくてすみません

[C319] >whitypearlさん

ハスカップのソフトクリームはですね、、、甘さの中に微妙な微妙な酸味があって絶品でした!スープカレーとウニの感想は本文に書いたとおりです(笑)。もう全部最高!なんだかんだで食もしっかり楽しんできました。

今回は、リスもシカもキツネもうじゃうじゃ出てきてくれました。可愛いんですけど、でもシカに囲まれるとけっこう怖いですよ~(笑)。コギツネの写真も撮りたかったんですが、大人のキツネは寄ってくるんですけど、コギツネは警戒心強いみたいで、みんな逃げちゃうんですね。。

旭山動物園はホントおすすめです。芸をさせてるわけじゃないのに、見せ方一つで立派な芸になってしまっているところがすごい!

魚、鳥だけじゃなく、よく考えたら「北の国から」も趣味全開でしたね(笑)。。。いや~、ひとりで盛り上がってしまってスミマセン!

[C321] いい写真が

満載の最終章ですね。終わるのが少し淋しいかな・・・

北の国からはこれもビデオで何本か集約したものがあります。だから大体あらすじは知っていますが、今でも訪れる人が多い観光地とは知りませんでした。

幸せの黄色いハンカチはドイツ語吹き替えでこちらでも公開され、TVでもみたことがあります。あの最後のたくさんの黄色いハンカチが風になびくシーンはいいですよねぇ~

北海道は東京からツアーでスキーに行ったことがあるだけで札幌の日航ホテルの周りとニセコスキー場しか知らなく、北海道を制覇したかのようなMardiさんのルートをいつかたどってみたいなぁ~と夢みています。

もちろん美味しい物もたどってみたいものですねぇ~・・・笑
  • 2009-09-01 00:04
  • ヘルブラウ
  • URL
  • 編集

[C322] >ヘルブラウさん

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!
写真は旅行に行くたびに、もっとあちこちで撮ればよかったな~(食べ物も含めて)と思うのですが、カメラにあまり手が伸びず、いつも思いついたときだけ集中的に写す、みたいな感じになってしまいます。

「北の国から」ロケ地の盛況振りには、私も驚いてしまいました。富良野は人気の観光地だと思うので、ついでに寄った、みたいな人もいるのでしょうが、私みたいにドラマを忘れられない人も多いんだろうな~と思いました。あちこち回った中の観光地では、旭山動物園に次ぐ人の数だったように思います。

「幸せの黄色いハンカチ」がドイツで放映されていたとは!アメリカでリメイクされたみたいですが、あの映画のもつ味わいと感動は、きっと万国共通なんですねぇ...

北海道もいいですが、私は逆に、ヘルブラウさんみたいにシシリア島にバカンスに行って、「ゴッドファーザー」や「ニュー・シネマ・パラダイス」めぐりをしてみたいですよ~(笑)。

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ツィゴイネルワイゼン
遙かなる山の呼び声
復讐するは我にあり
砂の女
男はつらいよ 寅次郎恋歌
男はつらいよ 寅次郎忘れな草
男はつらいよ 寅次郎相合い傘
男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
武蔵野夫人
仁義なき戦い
麻雀放浪記
幸福の黄色いハンカチ
悪魔の手毬唄
夜叉
丹下左膳餘話 百萬兩の壺
姿三四郎
劔岳 点の記
影武者
洋画の紹介
第三の男
ブレードランナー
ゴッドファーザーPARTII
羊たちの沈黙
ミッドナイト・ラン
スカーフェイス
ビッグ・ウェンズデー
ゴッドファーザー
駅馬車
荒野の決闘
ダンス・ウィズ・ウルブズ
燃えよドラゴン
スパルタンX
ターミネーター2
パルプ・フィクション
アパートの鍵貸します
引き裂かれたカーテン
めまい
夜の大捜査線
地獄の黙示録 特別完全版
サンセット大通り
モーターサイクル・ダイアリーズ
8 1/2
真夜中のカーボーイ
スティング
プラトーン
ダイ・ハード
赤ちゃんに乾杯!
太陽がいっぱい
マルホランド・ドライブ
薔薇の名前
リバー・ランズ・スルー・イット
ルートヴィヒ
M★A★S★H マッシュ
バック・トゥ・ザ・フューチャー
タクシードライバー
エンゼル・ハート
バグダッド・カフェ 完全版
未来世紀ブラジル
明日に向って撃て!
恐怖の報酬
レスラー

キル・ビルVol.2
2001年宇宙の旅
ブリキの太鼓
ジュラシック・パーク
十二人の怒れる男
ゲッタウェイ
ミシシッピー・バーニング
ベルリン・天使の詩
裏切りのサーカス
ブラック・レイン
アマデウス
遠い空の向こうに
カプリコン・1
その他映画関連
いとしの映画音楽
この邦題がすごい!
この映画の原作がすごい!(海外編)
この映画の原作がすごい!(国内編)
あの映画のコレが食べたい!
2010年イラスト・カレンダー
「ツィゴイネルワイゼン」を訪ねて
2011年イラスト・カレンダー
続・この映画の原作がすごい!(上)
続・この映画の原作がすごい!(下)
シネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA
「劔岳 点の記」を訪ねて
その後のシネマ・イラストレイテッド in TSUTAYA
「夜叉」を訪ねて
「ツィゴイネルワイゼン」を訪ねて(その2)
2014年イラスト・カレンダー
「砂の女」を訪ねて
「悪魔の手毬唄」を訪ねて
「武蔵野夫人」を訪ねて
「岳 -ガク-」を訪ねて
「ゼロの焦点」を訪ねて
「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」を訪ねて
「遥かなる山の呼び声」を訪ねて
「幸福の黄色いハンカチ」を訪ねて
「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」を訪ねて
「裏切りのサーカス」を訪ねて

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